日鉄興和不動産(株)は20日、マイボトルの利用促進に向けた実証実験を、同社が運営するシェアオフィス「WAW日本橋」(東京都中央区)で開始した。
同社では、環境共生都市の創造、省エネルギー対策などSDGsの達成に向けさまざまなプロジェクトを推進しているが、生活者、居住者目線での取り組みは少なかった。そこで、同社の社内シンクタンク「リビオライフデザイン総研」の知見も生かし、消費者が取り組めてエコや節約につながるものとして、マイボトルの利用促進に向けた取り組みに着手することを決定。同社が象印マホービン(株)に話を持ち掛け、今回の実証実験開始に至った。
2つの実証実験を行なう計画で、一つは、象印マホービンが開発中の「象印マイボトル洗浄機」(以下、「洗浄機」)を「WAW日本橋」へ設置し、マイボトルの利用を促進する取り組み。この洗浄機を使用すると、マイボトルの洗浄、除菌、すすぎ、脱水の4工程を約20秒で終えることができる。“洗浄の手間”を減らすことで、マイボトルの利用を促進する。
もう一つが、「象印マイボトルクローク」(以下、「クローク」)の「WAW日本橋」設置によるマイボトル利用者増加、プラスチックカップ削減への取り組み。「WAW日本橋」が入居する日鉄日本橋ビル1階に出店しているテイクアウト専門コーヒーショップ「CHOOZE COFFEE」(運営会社:ストーリーライン(株))と協力して実施するもので、顧客のマイボトルをCHOOZE COFFEEが預かり、アプリで注文を受けたらマイボトルに飲料を入れて「WAW日本橋」内に設置されているクロークに届けるサービス。利用者は飲み終わった後にクロークに戻しておくと、CHOOZE COFFEEがマイボトルを回収し、洗浄・保管する。これにより、マイボトル利用者の増加、使い捨てプラスチックカップの削減量などを確認する予定。
実証実験期間は2024年2月29日まで。
日鉄興和不動産住宅事業本部再開発推進部チーフマネージャーの畑中信二氏は「今回のシェアオフィスでの実証実験の結果を踏まえ、オフィスをはじめホテル、マンションといったアセットにも展開していきたい。『マイボトルを持って生活することが普通』という文化を創出したい」と述べた。