三井不動産(株)と(一社)クロスユーは10日、宇宙ビジネス拠点「X-NIHONBASHI TOWER(クロスニホンバシ・タワー)」(東京都中央区)の拡張を発表した。
同社は、1990年代後半から、官民地域が一体となった「日本橋再生計画」を推進しており、重点構想である「新産業創造」の戦略カテゴリーとして宇宙ビジネス領域を掲げ、取り組んできた。2022年9月には、宇宙産業領域の活性化を目的に、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)をはじめとする産官学有志とクロスユーを設立。23年4月から活動を開始し、日本橋にX-NIHONBASHI TOWERと「X-NIHONBASHI BASE(クロスニホンバシ・ベース)」の2ヵ所のコワーキングスペースを提供してきた。
25年1月に拡張する新フロアには、JAXAが入居。民間事業者や大学などに対して、10年間で総額1兆円規模の支援を行なう「宇宙戦略基金」の業務を実施する。また、宇宙戦略基金や宇宙に関連するベンチャーキャピタル(VC)、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)などが民間事業者との連携と共創を図れるラウンジスペースを設ける。
三井不動産は同日、宇宙ビジネス領域において、まちづくりを通じた新産業創造とイノベーション創出の取り組みを加速させるために「宇宙ビジネス・イノベーション推進部」を新設したとも発表。今後も、日本橋から世界の宇宙産業を活性化させる取り組みを進めていくとしている。