(一財)建設経済研究所は10日、「建設経済モデルによる建設投資の見通し」(2024年4月)を公表した。国民経済計算(四半期別GDP速報)の23年10~12月期・2次速報を踏まえ、23・24年度の建設経済を予測している。
23年度の建設投資全体は72兆3,600億円(前年度比5.2%増)と、前年度を上回る水準に。政府分野投資(政府の総投資額から建築補修(改装・改築)を控除した投資額)は23兆3,000億円(同4.3%増)。民間住宅投資は、着工戸数は減少するも、住宅の高付加価値化や建設コストの上昇などにより、17兆400億円(同0.7%増)の微増と予測した。
24年度の建設投資全体は74兆3,500億円(同2.8%増)、政府分野投資は23兆6,400億円(同1.5%%増)、民間住宅投資は17兆3,200億円(同1.6%増)と、いずれも前年度と比べて微増となる見通し。
23年度の住宅着工戸数は、80万5,000戸(同6.5%減)と予測。24年度は、建設コストの上昇が住宅需要を抑制する状況が依然として継続。着工戸数の大幅な回復は見込めないとし、前年度と同水準の81万戸(同0.7%増)にとどまると予測している。