東京建物(株)は17日、シンガポールのホテルディベロッパー「Hotel Properties Limited」(HPL)と共同で開発を進めてきた超高層複合タワー「ONE DOJIMA PROJECT」(大阪市北区)を報道陣に公開した。
JR線「大阪」駅徒歩9分に立地。建物は、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地上49階地下1階建て、高さ195m。分譲マンション「ブリリアタワー堂島」(総戸数457戸)が1~27階および38~49階、1~2階および28~37階が総客室数178室のホテルとなる複合タワー。2020年8月に着工、24年1月に竣工済み。マンションは、今月中に引き渡しとなる。梅田エリアのタワーマンションでは最高層。ホテルは大阪初進出となるHPLの「Four Seasons Hotel」が運営、24年8月の開業を予定する。
アートのまちを目指す堂島にちなみ、“旅とアート”をコンセプトに、アート監修にエヌ・アンド・エー(株)代表取締役、アートキュレーターの南條史生氏を起用。同氏のキュレーションにより国内外のアーティスト40名が参画。建物周囲とマンション共用部に50点余の作品を展示する。また、建物自体も水の都と呼ばれた堂島エリアを象徴するべく、ヨットの「帆」をイメージさせるデザインとした。
「Brillia Tower 堂島」は、住戸専有面積30平方メートル台~230平方メートル台。共用施設としてギャラリーコリドー、ボードルーム、ライブラリー、ギャラリーラウンジ、ワーキングブースなど多彩な施設を備える。各施設の予約はスマートフォンから可能。また、43階のバーラウンジは38階以上の居住者専用となる。
マンションの販売は21年11月より開始。物件への問い合わせ数は1万2,000件超、モデルルームへの来場者数は約3,500件。これまで376戸を供給し、売り止めとしている3戸を除き完売している。販売価格は、5,280万円~10億8,000万円。
同日の記者発表で挨拶した東京建物代表取締役社長執行役員の野村 均氏は、「旅とアートをコンセプトに建物全体に展示した。アートには、ここに住む人、堂島を訪れる人の感性を豊かにする力があると確信している。着工時はコロナ禍の真っ只中だったが、今は人出も回復し、大阪万博も控えている。この地に国際水準のホテルを誘致することで、多様な人々を呼び込みエリア活性化に貢献したい」などと抱負を述べた。