東急不動産(株)は17日、ホテル「nol hakone myojindai」(神奈川県足柄下郡、総客室数39室)を開業した。同社のホテルブランド「nol(ノル)」の2号店。運営は東急リゾーツ&ステイ(株)。
nolは、Naturally(自然体)、Ordinarily(普段通り)、Locally(土地の日常に触れる)の頭文字をつなげたもの。コンセプトは「自分らしく、普段通りに、その地域を楽しめるホテル」。1号店は「nol kyoto sanjo」(京都市中京区、総客室数48室)。
「nol hakone myojindai」は、1993年に開発した「東急ハーヴェストクラブ箱根明神平」が会員制ホテルとして満期を迎えたことから、内装の大規模リノベーションを行ない、リゾートタイプのホテルとしてリニューアルしたもの。箱根登山鉄道「箱根湯本」駅から車で約20分に立地。敷地面積9,961平方メートル。建物は、鉄筋コンクリート造地上2階地下1階建て、延床面積3,982平方メートル。
客室面積は30~52平方メートル、定員2〜4人の全6タイプ。洋室12室(うち信楽焼の露天風呂付き6室)、小上がりと畳エリアを設けた和洋室13室(同7室)、ツイン2室(同2室)、ペット対応ルーム2室。残り10室は会員制ホテルの部屋として運用する。客室内には、日常を感じてもらうため、花瓶や麦わら帽子などをしつらえている。宿泊料金は、1室4万円台〜5万円台から(食事なし)。
温浴施設として、宮城野温泉を引湯した露天風呂付き温泉大浴場や、人肌程度の温度のサーマルプール、スチームで温まるサーマルルーム、テントサウナを完備。「ととのいテラス」「フォレストテラス」の2種類のテラスからは、早雲山や小涌谷といった箱根の景色を望むことができる。
他に、ウッドチップを敷き詰めたウッドパーク、ドッグラン、ファーム(農園)、レストランも設置。レストランでは、ファームで収穫した葉物野菜やトマト、ナスを使った料理を提供する。またロビーでは、ハーブティーやコーヒーなどを無料で、ワインや日本酒などを有料で用意している。
昨年10月に宿泊予約を開始。現在の稼働率は約60%だが、20歳代・30歳代の若者をターゲットに70〜80%を目標に運営する。うち、インバウンドは12~13%といい、将来的には25%ほどを目指すという。
東急不動産は今後、人気の観光地を分析の上、「nol」ブランドの出店を検討。ペースとしては1、2年ごとに1件の事業決定をしていきたいとしている。