(株)三菱地所設計は18日、木質3Dプリントを用いた建築や家具の生産システム「Regenerative Wood(リジェネラティブ・ウッド)」を構築したと発表。世界初となる木質3Dプリント建築物「TSUGINOTE TEA HOUSE」の公開展示を開始した。
同システムは3Dプリンターで建築部材を出力する際に材料として使用する成型用の樹脂素材・フィラメントに、木の製材加工時に発生する木粉を用いるため、廃棄物を再生可能な素材として活用するのが特徴。プリント時は出力部材の小型化を図り、一般の物流ルートで運搬し実際の開発地で組み立てる方式とすることで、輸送時に発生するCO2の排出量削減を図るなど生産フロー全体での環境配慮も行なう。
プロトタイプである茶室「TSUGINOTE TEA HOUSE」は高さ約1.9m、奥行約1.7m。高精度の継手仕口により金物は使わずに組み立てられる。なお、組み立ては同社社員4人で2時間で完成した。
また、もう1つのプロトタイプとして三菱地所グループのMEC Industry(株)が提供する木粉を活用したカウンター・パーテーション「Regenerative Wood #1」も作成した。「木質3Dプリント素材」の製造コラボ第1号となる。
「TSUGINOTE TEA HOUSE」は三菱地所設計の本店 総合受付にて展示されている。