一建設(株)は1日、分譲戸建て住宅の購入者に対する意識調査の結果を発表した。同日、東京都豊島区の本社で行なった記者会見で説明した。
住宅へのニーズを把握し、同社の商品開発に生かす目的で、2023年度に開始したもの。過去5年以内に、同社の物件を含む分譲戸建て住宅を購入したあるいは購入した際に何かしらの選定に関与した人を対象に実施した。首都圏(東京都および埼玉・千葉・神奈川の3県)・東海圏(岐阜・静岡・愛知・三重の4県)・近畿圏(京都・大阪の2府および兵庫・奈良の2県)の20~69歳に聞き、回答者数は1,608サンプル。
「一戸建て分譲住宅を購入する際の意思決定に影響したと感じる情報」について聞いたところ、1位は「一戸建てそのものの情報(価格、間取り、内装、場所等)」で49.6%(前年度47.6%、同1位)。2位は「周辺環境(まち並み、公園、自然など)」(同39.7%、同2位)と「地域のハザードマップ」(同38.1%、同3位)で共に26.5%だった。7位の「断熱性」(同19.8%、同12位)と「耐震性」(同26.2%、同8位)は、共に22.1%で順位を上げた。
住宅性能表示制度について、「どの程度知っているか」の問いに対しては、「内容まで理解している」が22.5%(同23.6%)、「言葉のみ知っている」が44.3%(同39.8%)。「知らない」は33.2%(同36.6%)と3割を超えた。「一戸建て分譲住宅の物件を探す際、太陽光発電を重視したか」については、「重視した」「やや重視した」を合わせると18.7%と2割近くとなったが、「重視しなかった」「あまり重視しなかった」の合計は53.2%と半数を超えた。
平屋の分譲戸建て住宅の購入者は、40歳代が27.1%で1位、50歳代が22.9%で2位、20歳代と30歳代が共に18.6%で3位という結果に。同社執行役員第3戸建事業本部本部長の鈴木里司氏は、「(平屋といえば)以前は高齢者に人気というイメージだったが、リビングから他の部屋が近く、生活動線が使いやすいという意見が若い人から聞かれた。また、将来に向けて、自身が高齢になった時のことをイメージしているのもあるだろう」と分析した。