不動産ニュース / 開発・分譲

2024/10/3

世田谷・八幡山で日本初の「ZEH-M」/大京・穴吹

「ザ・ライオンズ世田谷八幡山」完成予想図

 (株)大京と(株)穴吹工務店は3日、分譲マンション「ザ・ライオンズ世田谷八幡山」(東京都世田谷区、総戸数52戸)のモデルルームを報道陣に公開した。住棟全体で一次エネルギー消費量を100%以上削減する「ZEH-M」と、住戸ごとで100%以上削減する「ZEH」の両方の基準を満たす日本初の分譲マンション。両社が10月5日にオープンする都心物件の総合ギャラリー「ザ・ライオンズギャラリー新宿」(東京都渋谷区)での第1弾販売物件となる。

 京王線「八幡山」駅徒歩3分の第一種低層住居専用地域に立地。建設地は社宅跡地で、2022年9月に取得。建物は鉄筋コンクリート造地上3階建て。住戸は、専有面積約43~84平方メートル、間取りは18プラン、1LDK+DEN~3LDK。竣工・入居開始は25年9月の予定。

 同社は18年に日本初のNearly ZEH-Mとなる「ライオンズ芦屋グランフォート」(兵庫県芦屋市、総戸数79戸)を分譲している。「1,100坪という敷地規模と形状、世田谷区の第一種低層住居専用地域という得難い立地から、初のZEH-M実現の好機と考えた。技術的に不可能ではなかったが、省エネ・創エネ商品の性能向上は大きかった」(大京本店事業推進一部事業推進三課・安友明子氏)。

 内断熱性能を大幅に向上させ、冬場でも室温18度以上を維持。建物屋上には、共用と住戸別の太陽光発電パネル479枚(1枚あたり出力0.43KW)を設置している。各住戸には、蓄電池、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを導入。創蓄連携システムにより、全住戸で一次エネルギー消費量を120%以上削減する。モデル住戸(70平方メートル)で年間約16万7,000円の光熱費の削減が可能。

 共用部には大型蓄電池、井戸を設けることで、災害時に「電気」「ガス」「水道」すべてのライフラインが途絶しても、自宅で1週間以上生活を維持できる防災システム「SONA-L SYSTEM(ソナエルシステム)」を採用。敷地の約4分の1を地域ゆかりの木々で緑化するなど、生物多様性にも配慮した。

 住戸は、廊下面積を減らし、引き戸を多用するなど、有効率を高めているのが特長。天井高2,500mm、サッシ高2,200mm。サッシはアルゴンガス封入のLow-Eガラス。食洗器、キッチン天板・洗面所はフィオレストーン。自然風を室内に取り込むパッシブデザインも採用している。

 24年6月にホームページをオープン。地元世田谷区在住者や周辺エリアなどから、これまでに2,000件を超える反響を得ている。11月中旬より販売を開始する予定。販売予定価格は、68平方メートルの3LDKが、1億1,000万円台からを予定。

 なお、同ギャラリーは、今後も新宿駅30分圏内に立地する都内のマンションを中心に販売していく計画で、「八幡山」に続いて2物件の販売を予定している。

「ザ・ライオンズギャラリー新宿」のモデルルーム

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ZEH

年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量がおおむねゼロ以下となる住宅。ZEHは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、和製英語である。

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