不動産ニュース / 開発・分譲

2024/11/21

日鉄興和不と不燃公社、高輪のマンション建て替え

「高輪ビル」建て替え後の外観イメージ

 日鉄興和不動産(株)と(一財)首都圏不燃建築公社は21日、事業協力者として参画している「高輪ビルマンション建替え事業」(東京都港区)について、「高輪ビルマンション建替組合」を2日に設立したと発表した。

 漏水事故の多発等の建物老朽化、耐震性不足に対する住民の不安等の課題を抱える状況に加え、複合用途かつ地上権を含む複雑な権利関係や敷地形状が要因となり、単独敷地での建て替えの検討が難しい状況にあった。そうした中、2015年の耐震診断で「耐震性が非常に低く、倒壊または崩壊する可能性が高い状態」と判定され、再生検討が本格化。24年2月に建替決議が可決され、同年10月に港区から建替組合設立認可を受けた。なお同事業は、国土交通省の令和6年度「マンションストック長寿命化等モデル事業」として採択されている。

 「高輪ビル」は、東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪」駅徒歩3分に位置。敷地面積は約1,250平方メートル。1967年に竣工した総戸数40戸の複合用途マンションで、鉄骨鉄筋コンクリート造地上12階建て、延床面積約5,089平方メートル。
 建て替え後は、鉄筋コンクリート造地上18階建て、延床面積約1万1,190平方メートル、総戸数115戸のマンションとなる。敷地面積は約1,772平方メートル。

 敷地内には緑地等を設け、公園とつながる立体的な緑の景観および快適かつ安全な歩行空間を創出する。歩道が狭くなる部分には周囲に開かれたポケット広場を計画。地域集合場所として災害時に多くの人が集中した場合に、歩行や物資運搬が困難にならないよう配慮する。また、マンホールトイレや防災倉庫等を設置し、災害に備える。

記事のキーワード 一覧

この記事の用語

地上権

工作物又は竹林を所有する目的で、他人の土地を使用する権利のこと(民法第265条)。 土地賃借権と地上権は非常によく似ているが、次のような違いがある。

続きはR.E.wordsへ

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。