不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2025/1/14

大幅に利益伸長/インテリックス25年5月期2Q

 (株)インテリックスは14日、2025年5月期第2四半期決算(連結)の説明会を開催。同社代表取締役社長の俊成誠司氏が、下期の重点施策等について述べた。

 当期(24年6月1日~11月30日)は、売上高226億3,400万円(前年同期比0.2%減)、営業利益17億3,600万円(同624.6%増)、経常利益15億6,700万円(同1,403.0%増)、当期純利益10億6,200万円(同1,358.5%増)。前期に在庫をスリム化したことで、同社が買い取って再生させた上で販売する「リノヴェックスマンション」の販売件数が減少。売上高は微減するも、1棟収益物件の売却が大幅に利益を押し上げた。

 リノベーション事業分野では、リノヴェックスマンションの販売件数が、地方主要都市で308件(同12.7%減)、首都圏で231件(同22.7%減)、計539件(同17.3%減)と減少。平均販売価格は2,823万円(同1.2%減)となり、152億3,500万円(同18.2%減)を計上した。賃貸収入の売上高は5,700万円(同9.0%増)、その他収入の売上高は21億8,500万円(同81.2%増)。同事業の売上高は174億7,800万円(同12.1%減)にとどまったが、リノヴェックスマンション販売の利益率が大幅に改善したこと等により、営業利益は6億6,400万円(同386.9%増)となった。

 ソリューション事業分野については、1棟収益物件の売却に加え、不動産小口化商品の組成があったこと等により、売上高4億7,000万円(同113.3%増)を計上。賃貸収入の売上高は4億7,000万円(同10.5%減)、その他収入の売上高は13億7,900万円(同94.7%増)となった。その結果、同事業の売上高は51億5,600万円(同85.2%増)、営業利益は15億400万円(同175.7%増)。

 下期は引き続き、既存主軸事業(リノベーション事業分野・ソリューション事業分野)の収益化と、先行投資事業(省エネリノベーション・不動産取引のDX化)の拡充による「両利き経営」を推進していく。

 併せて、25年度経営方針について説明。「体質強化による収益拡大」を目標に、リノベーション事業分野では高額帯物件の積極仕入れと省エネリノベーションを推進。ソリューション事業分野においては、リースバック事業、アセットシェアリング事業に取り組み、多様な事業ポートフォリオの構築による収益機会の安定化を目指す。また、「人的資本経営の推進」を図るとし、「創立30周年を迎え、次なる成長を見据えた次世代人財の育成と体制づくりを推進していく」とした。

 また、同社の登録商標である「エコキューブ」を(一社)リノベーション協議会へ譲渡したことについて言及。「4月から、新築住宅の省エネ基準適合が義務化される。リノベーション業界では、リノベーション協議会が中心となり、省エネ住宅『エコキューブ』を推進していくことが決定した。当社が培ってきた省エネリノベーションのノウハウを業界に認知・拡大することにより、新たな価値を創造し『住宅価値のオープン化』を促進していきたい」と話した。

 中間期の好調な業績を反映し、通期予想を上方修正。通期については、売上高463億6,500万円(前回発表比3.0%増)、営業利益20億6,300万円(同27.4%増)、経常利益16億9,100万円(同42.6%増)、当期純利益12億3,100万円(同37.3%増)を見込む。

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不動産小口化商品

不動産の所有権を多数の持分権に分割(小口化)した金融商品をいう。不動産の流動化手法の一つとして活用されている。

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