不動産ニュース

2025/1/23

長谷工・熊野次期社長、「継続と変革併せ持つ進化を」

「継続と変革、この2つを併せ持ち“進化”させていくのが経営者の使命」と抱負を述べた、次期社長の熊野氏(写真右)

 (株)長谷工コーポレーションは23日、4月1日付での代表取締役社長の交代を発表。次期社長に内定した熊野 聡氏と現社長の池上一夫氏が会見に臨んだ。

 会見した池上社長は、「私が社長に就任した2020年4月は、新型コロナウイルス感染症が蔓延した頃だった。内勤の社員については、在宅やテレワークなどにより安全を確保できたが、現場だけはリアルでないと仕事が進まないため、とても悩んだことを昨日のことのように覚えている。中期経営計画がスタートしたのも同じ時期。初年度こそ業績は落ち込んだが、建設事業の施工メニューの拡大、DXによる現場の生産性向上などに取り組み、5年間で着実に実績を積み上げてきた」と振り返った。
 また、「任期中、海外への投資も行なってきた。次期はそれが利益となって表れる段階。新社長には、長谷工の持つノウハウが生かせるような展開を視野に入れつつ、海外事業で利益をコンスタントに出せる体制を構築してもらいたい」とし、「私自身は副会長職としてグループ全体の技術を監修し、新社長をサポートしていく」と話した。

 次期社長となる熊野氏は、「企業は成長し続けなければならない。ただし、過去から大切にしてきたもの、守るべきものは守りつつ、時代に合わせてしなやかに変わっていくことが必要。私の中で企業とは、成長のために守るべき・継続するものと、変わるべき・変革するもの、この2つのバランスが大切だと考える。継続と変革、この2つを併せ持ち“進化”させていくのが経営者の使命。おごらず謙虚に、柔軟で筋肉質の組織づくりを行なっていきたい」と抱負を述べた。
 今後の方針については、「建設事業、不相談事業、管理・運営事業の3つの輪が重なり合い、切磋琢磨しながらそれぞれに業界競争力をつけていく」とし、「国内の3大都市圏のフィールドから、地方都市、さらには海外まで広げ、フィールドの中で強みを発揮したい。意識するのは“資本効率”。経営資源は、ヒト、モノ、カネ、情報、それらをいかにして活用し、生産性・効率性を上げ利益につなげていくかが課題」と話した。「“住まいと暮らしのリーディングカンパニー”を掲げ、2年後の90周年、12年後の100周年に向け、ステークホルダーに『長谷工を選んで良かった』と言っていただけるよう、粉骨砕身、努力していく」(熊野氏)。

 新社長となる熊野氏は、1985年神戸大学経済学部経済学科卒業後、(株)長谷工工務店(現・長谷工コーポレーション)に入社。営業部門第一事業部長、執行役員経営管理部門人事担当などを経て、2020年6月、取締役常務執行役員営業部門・開発推進部門管掌兼関西営業部門中四国不動産営業担当兼グループ分譲・販売・シニア事業管掌に就任し、現在に至る。

 なお、現社長の池上一夫氏は、代表取締役副会長執行役員に就任する。

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