不動産ニュース / 開発・分譲

2025/1/24

渋谷に日本最大級のディープテック支援拠点/東急不

「SAKURA DEEPTECH SHIBUYA」コワーキングスペース

 東急不動産(株)は23日、ディープテック領域のスタートアップの育成・支援を目的とする日本最大級のコミュニティ拠点「SAKURA DEEPTECH SHIBUYA(サクラ ディープテック シブヤ)」を、複合施設「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」(東京都渋谷区)12階に開業した。

 ディープテックとは、エネルギーやAI、ロボティクスといった領域において、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体における経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術のこと。同社はこれまで、「広域渋谷圏」(「渋谷」駅半径2.5km圏内)において、オフィススペースやラボ、コミュニティスペースの提供、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドを通じたスタートアップへの出資、産官学のプレーヤーとの事業連携の機会提供などに取り組んできた。ディープテック領域は、研究開発が長期に及ぶことや、多額の資金が必要となり投資回収にも時間がかかることから事業化の難易度の高さが課題となっているが、同拠点で、同領域のスタートアップを国内外の産官学と連携し育成。グローバル市場への進出を支援する。

 面積は778平方メートル。会員であれば誰でも利用できる、テレブースや面談ブース、会議室などを備えたコワーキングスペース、3Dプリンターなどの最新機器を用いた実験やシミュレーションができるドライラボ、200人規模のイベントスペース、同拠点のスポンサー企業が利用できる個室オフィスで構成している。

 主にはコミュニティ活動とアクセラレータープログラムを提供。コミュニティ活動では、国内外のコアプレーヤーとつながる機会や最新のグローバルトレンドへのアクセス、勉強会やイベントを通じたディープテック領域の課題発見と解決、有名大学のポストドクターや学生との接続などにより、偶発的なイノベーションが生まれるようなグローバルコミュニティの醸成を目指す。アクセラレータープログラムの開発については、米国のマサチューセッツ工科大学の教授陣に監修協力を依頼したほか、プログラムの設計に関するアドバイザリーや、スタートアップに対するメンタリングなども予定。さらに、スタートアップ共創に必要なスキルを学べるカリキュラムも提供するなど、1年間の伴走型支援を実施する。

 同日、報道陣の取材に応じた同社都市事業ユニット渋谷事業本部⻑の黒川泰宏氏は、「渋谷が持つ価値創造力や発信力、多様性という魅力を伸ばしていくことと、変わっていく社会への適応がまちづくりにおいては重要。そうした意味で、新産業の創造や育成というのは欠かせない部分だ。渋谷のまちづくりにしっかりとつながっていくものになる」と同拠点の意義を強調した。

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スタートアップ

新たな市場やビジネスモデルを開拓・創出して、短期に成長を遂げる企業やプロジェクト。英語のstart-up。

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