不動産ニュース / IT・情報サービス

2025/1/30

賃貸マンションの空間創出、ソフト面からアプローチ

「Roomot Sotomo」の核となる各戸に設置する宅配ロッカー。このロッカーとアプリを介して様々なシェアリングサービスを使い「モノを持たない生活」を提案。収納に要していたスペースを生活空間として使ってもらう

 三菱地所レジデンス(株)は30日、賃貸マンション「ザ・パークハビオ」の生活空間創出を主目的としたプロジェクト「Roomot(ルーモット)」の第5弾「Roomot Sotomo(ルーモット ソトモ)」を発表した。これまでのプロジェクトが、住宅設備機器を中心としたハード面での提案だったのに対して、初めてソフト面からアプローチ。ユーザーのライフスタイルの変化を促すことで、生活空間の創出につなげる。

 「Roomot Sotomo」は、IoT宅配ボックスとシェアリングサービスを組み合わせることで、「モノを持たない生活」を実現し、入居者の生活空間拡大するというもの。「Sotomo」は「ソト(外部サービスや共用部などの空間)を活用することで暮らしや空間の自由度を高める」という思いを込めた造語。

 (株)PacPortと協業。同社の開発したIoT宅配ボックスを各住戸とオートロック内の空間(集荷用)を設置。アプリを介して様々なシェアリングサービスにアクセスしてもらい、その商品を宅配ボックスに配送。生活に活用していくことで「モノを持たない生活」を実現し、収納に要していたスペースを生活空間としてもらう。10社程度のサービサーと提携。キャンプ用品など趣味の道具、ベビーベッドなど期間限定の用具、生活家電など数百点のシェアリングを可能とする。

 IoT宅配ロッカーは、荷物の伝票番号を認証キーとしてマンションのセキュリティを解除。防犯性を担保しながら居住者不在時でもセキュリティライン内への配送を可能とした。同一家族であれば最大3つの荷物を受け入れられる。クリーニング等の非対面集荷は専用の共用ロッカーを介して行なうことで、共用部の宅配ロッカーは廃止する。

 2025年3月竣工の「ザ・パークハビオ日本橋三越前」(東京都中央区、総戸数54戸)に、Roomot第1弾の「MIXINK(キッチン一体型洗面化粧台)」、第3弾「desko(ワークスペースになる収納)」、第4弾「BathMor(洗い場を兼用したバスタブユニット)」とともに導入。全戸にIoT宅配ロッカーを設置し、すべての居住者がサービスを受けられるようにする。今後も他のRoomotサービスと組み合わせながら、2物件での導入を検討している。

 同日会見した三菱地所レジデンス賃貸住宅開発部の垣内美佑氏は「限られた専有スペースの中で、モノを買わずに共有することで、本当に必要なモノだけを持つという、ミニマライズな暮らし方を提案していきたい」と抱負を語った。

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