不動産ニュース / 開発・分譲

2025/4/2

東京・押上の物流施設内にインキュベーションオフィス

「inno-base TOKYO-OSHIAGE」の専用ブース。既存の大浴場を生かした改修を施した
シェアオフィスには、物流をイメージさせるような造作家具を設置している

 プロロジスは2日、都市型物流施設「プロロジスアーバン東京押上1」(東京都墨田区)5階に開設したインキュベーション施設「inno-base TOKYO-OSHIAGE(イノベース トウキョウ オシアゲ)」を報道陣に公開した。同社のインキュベーション施設としては、BTS型物流施設「プロロジスパークつくば3」(茨城県つくば市)内の「inno-base TSUKUBA(イノベース ツクバ)に続く2施設目。

 都営浅草線・京成押上線・東京メトロ半蔵門線「押上」駅徒歩5分に立地。「ツクバ」では首都圏に限定していた支援企業の拠点エリアを、全国のスタートアップや大企業の新規事業関連部署へと拡大する。

 「オシアゲ」は、かつては物流スタッフ向けの大浴場および脱衣所だったエリアをセットアップオフィスに改修。入り口には暖簾を掲げてその名残をとどめ、脱衣所として使われていた空間をフリーアドレスのシェアオフィス(12席)、大浴場エリアを固定席の専用ブース(9席)とした。面積は計約30坪。
 シェアオフィスには、パレットやマテハン(ローラーコンベヤ)、コンテナなど物流を想起させるような造作家具を設置したほか、既存の屋上庭園を生かしたリフレッシュテラスを用意。専用ブースは、工事費を抑えつつ、また過去の役割に敬意を払うため、元の浴槽を活用したワークブース席を用意。シャワーが並んでいた箇所に配置したL字型カウンターには、ミラーの意匠を取り入れた壁面オブジェやシャワーヘッドをイメージしたブラケットライトを設けた。
 シェアオフィスは24社ほどの入居を想定し、費用は月額4万円。専用ブースは最大9社の入居が可能で、費用は1席当たり月額6万円。

 「オシアゲ」の入居者は「ツクバ」の屋内実証実験エリアやトラックバース付きシェア倉庫も利用できる。同社開発部物流コンサルティングチームの本庄哲太氏は、「両施設の入居者間交流イベントや共催イベントなども積極的に計画していきたい」と話した。

 同社日本法人代表取締役会長兼CEOの山田御酒氏は、「シェアオフィスのような感覚で、当社と親和性の高い事業に取り組むスタートアップの皆さんに使っていただければ」と期待を込めた。

「プロロジスアーバン東京押上1」外観。インキュベーション施設は5階に開設

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スタートアップオフィス

起業のための事務所。和製英語である。

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