
西武信用金庫(以下、「西武信金」)とサッポロ不動産開発(株)は30日、西武信用金庫恵比寿ビル(東京都渋谷区)の6階に開設したセットアップオフィスをマスコミに公開した。
東京メトロ日比谷線「恵比寿」駅から徒歩1分に立地する西武信金所有の同ビルは、築31年の鉄骨鉄筋コンクリート造。1~4階は西武信金恵比寿支店として、5~9階はテナントビルとして活用してきた。このほど6階フロアのテナントの退去があったことから、西武信金がサッポロ不動産開発に相談。西武信金はかねてスタートアップ企業に向けた融資に力を入れてきたこと、恵比寿エリアではスタートアップ企業のオフィス入居需要が非常に強いことなどから、セットアップオフィスとして賃貸することに決定した。
サッポロ不動産開発が西武信金との間で15年の賃貸借契約を締結。内装工事等を実施し、設備等も整えた上で、セットアップオフィスとしてサブリースする。サッポロ不動産開発は、これまで多くのセットアップオフィスを開発・運営してきた実績を生かし、フリーアドレスのコミュニケーションが形成されやすい空間を整備した。会議室2室、ファミレスブース、防音ブースなども用意。印象的な太い円柱を生かし弧を描くデザインのソファを配置するなど、おしゃれな空間創出にも力を入れた。
現在リーシング活動中だが、「反響は上々。ほぼ毎日のように問い合わせを受けている」(サッポロ不動産開発執行役員投資運用事業本部長・藤原 聡氏)という。
西武信金理事長の髙橋一朗氏は、「階下に金融機関が同居しているというのは、資金調達を課題とするスタートアップやベンチャー企業にとっては大きなメリットとなる。新ビジネスの創出を後押しし、そうした企業の利益を伸ばすことが、地域金融機関が生き残る道だと思っている。ほかのエリアに所有するビルについては、それぞれの地のニーズや特性を踏まえながら、活用・運営を進めていく」と述べた。
![]() |
![]() |