(公社)全日本不動産協会は9日、「ミライREBORNスマイビジョン」を策定、公表した。同協会が2025大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン~Nest for Reborn~」に出展する際にコンテンツをつくるための調査研究事業としてとりまとめたもの。
同協会では、単身世帯の増加が予測される中で、住まいは個人の生活空間についてだけではなく、地域コミュニティを支える場であるという考えから、「みんな暮らし」の都市像を提案。住民同士が支えあう共助の仕組みを通じて誰もが安心して暮らせるまちづくりを目指すという視点で構成している。
5章構成の報告書となっており、1~4章では、まちや住まい、資産価値、人への投資という視点から未来の都市・生活像を提案。第5章では1~4章を踏まえた地域の宅地建物取引事業者が「総合的な触媒」となって取り組むべきことについて地域貢献や新たな収益源という視点でまとめた。
第5章はその宅建事業者が取り組むべきことについて6つの「ビジョン」として紹介。具体的には(1)地域の担い手として「みんな暮らし」をバックアップ、(2)住まいのウェルビーイングと共助の住まい方に寄り添う、(3)取り扱う物件の専門家・国際化への対応、(4)高齢者・子育て世代への支援、(5)新しい担い手の取り込みと女性活躍、(6)宅地建物取引業の収益構造確立に向けて、新たな取り組みの必要性と従来の取り組みの重要性などについて未来の宅建事業者の「あるべき姿」について示している。
また、各章末には東京大学大学院新領域創成科学研究科教授の出口 敦氏や日本大学経済学部教授の中川雅之氏ら、学識者によるコラムも掲載している。
同ビジョンの全文については同協会の公表資料を参照。