ハウスコム(株)は2日、「2025年度“部屋選び”に関する調査」の結果を発表した。
同社は、22年から部屋選びに関する実態調査を実施。時代とともに変化する部屋選びに関する価値観や動向を見える化している。5月16日~26日にインターネット調査を実施。調査対象は、1年以内に賃貸住宅に引っ越したまたは引っ越し予定で、自身で物件選びをした15~49歳の男女660人。
引っ越しの際に重視した、あるいはしていることの1位は「家賃」で65.2%(前年比8.0ポイント低下)。2位は「広さ/間取り」の52.4%(同0.4ポイント上昇)、3位は「最寄り駅の路線/交通アクセス」の40.3%(同8.0ポイント低下)となった。“最重要視”した項目でも「家賃」が26.5%(同5.5%低下)とトップだったが、比率は低下。「広さ/間取り」が同6.1ポイントアップして14.8%で2位となった。
希望する間取は、1位が同率で「1LDK」と「2LDK」で17.0%。「1LDK」は24年度の2位(16.8%)から、「2LDK」は3位(16.3%)から、それぞれ順位もポイントも上昇した。24年度調査で1位だった「1K」(21.0%)は、3位(15.5%)となり、順位もポイントも大幅に下降した。
引っ越し時の考え方については、「物件は単純なスペックではなく、自分のライフスタイルに合っているかで選ぶ」の「ややあてはまる」「とてもあてはまる」の合計が87.0%となり、24年度の79.8%から7.2ポイント増加。「人気エリアや都心部でなくても、自分のライフスタイルに合わせて物件を選ぶ」も、「とてもあてはまる」と回答した人の割合は、24年度と同様だったものの、「ややあてはまる」と回答した人が24年度より2.2ポイント増加した。「学校や会社から遠くても広い物件に住みたい」は「ややあてはまる」「とてもあてはまる」の合計が43.2%と24年度の45.0%から1.8ポイントの微減。この結果から、在宅ワークやリモートワークなど新しい働き方が確立した現在、自分のライフスタイルに合わせた部屋選びを重視する人が増えたことがうかがえた。
部屋探し、部屋選びの際に利用したメディアおよび情報源については、1位が「物件検索ができる不動産ポータルサイトや不動産会社のウェブサイト」で42.4%、2位が「物件検索ができるアプリ」で34.8%、3位が「不動産仲介会社などの店舗」で32.9%となり、順位は24年度と同様だった。「YouTube」「X」「Instagram」「TikTok」などのSNS関連メディアの合計は35.5%となり、24年の合計26.3%から10ポイント近く上昇。今後も上昇傾向が続く見通しだとした。