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静岡県下で「空き家買取専科」のブランドで空き家の買取再販事業を手掛ける(株)Sweets Investment(静岡市駿河区、代表取締役:玉木 潤一郎氏)は1月31日、静岡県島田市と川根本町で、アーティストを対象とした「空き家マッチングツアー」を開いた。
(公財)静岡県文化財団(アーツカウンシルしずおか)が主催する空き家活用パイロット事業「fresh air」の一環。制作活動や展示・ワークショップの場などを求めるアーティストに、自由な表現の場として活用できる空き家をマッチングする。同社は事業の一部を受託して、今回のツアーを企画・運営した。
ツアーには、6組7人のアーティストが参加。参加理由は「自宅で創作していたが、材料や作品で手狭になったので創作の場や作品保管に使える場を探している」「ワークショップに使える広い空間がほしい」など。島田市では、同社が買い取った物件と、買い取り予定の空き家を見学し、川根本町では空き家バンクに登録されている2物件の計4物件を見学した。しっかりと管理されていたり、同社が買い取ってリフォーム済みだったりと状態の良い空き家だけでなく、長年放置されて状態がかなり悪化した空き家など、多様な物件を見て回った。
見学した空き家の一つが、川根本町にある1963年築、敷地面積177.38平方メートル、延床面積は92.81平方メートルの木造平屋建ての戸建て。雨漏り等はないが建物の状態はかなり悪く、居住・使用にはかなり大規模な修繕が必要ということもあり「空き家バンクでは値段を出しているが、長期間買い手が現れない。売り主からは使ってくれるのであればゼロ円でも構わないという声も出ているほど」(川根本町役場担当者)。ただ、参加者の中には、「よく見ると建具の細工など、現在の建物にはない味わいがある」「こういう建物を修理しながら創作の場にしてみたらどのような日常になるのか、と想像が膨らむ」などと、アーティストならではのポジティブな意見が多かった。
見学会の終了後には交流会・意見交換会なども行なわれ、参加者からは空き家を活用することについて、「ワークショップの場や民泊、カフェなど、どのように使おうかと考えるとワクワクする」「人が集まる場としてリノベーションすることで、地域との接点にも使えるのでは」などといったコメントが聞かれた。
主催したアーツカウンシルしずおかのプログラム・コーディネーターの立石沙織氏は、「アーティストやクリエイターは、本格的な移住は難しくても地域の方々との接点を持ちたいと考えている人が多い。そうしたニーズに、静かな郊外部の空き家はとてもマッチすると考えている」などと話した。また、同社取締役の石川優治氏は「空き家をそのままの用途で流通・活用するだけではなく、『使い方を変える』ことも大切。今回、創作の場等を探すアーティストの方々に空き家を使っていただくことができれば、空き家対策が加速するのではないか」と話した。


