記者の目 / イベント・セミナー

2005/7/4

今年のリフォーム、キーワードは「健康」「防犯」!?

「住宅リフォームフェア 2005 in 東京」レポート

 最近悪質リフォーム業者による詐欺事件が巷を賑わせているが、そんな悪質業者はさておき…スクラップ&ビルドからストック重視へと価値観が大きく変わりつつある今、リフォームニーズはますます高まる一方。そんな中、リフォームに関連するさまざまな商品・サービスを一同に集めた「住宅リフォームフェア 2005 in 東京」(主催(株)リフォーム産業新聞社)が 7月1日(金曜日)・2日(土曜日)にかけて、東京ビックサイト(東京都江東区)で開催された。その時の様子を紹介する。

「住宅リフォームフェア 2005 in 東京」。朝早くから多くの来場者があった。
「住宅リフォームフェア 2005 in 東京」。朝早くから多くの来場者があった。
窓ガラスに貼る「防犯フィルム」。金槌でたたいてもご覧のとおり
窓ガラスに貼る「防犯フィルム」。金槌でたたいてもご覧のとおり
クロスの上から塗ることができる珪藻土の実演(四国化成)。あまりに簡単にできるのでびっくり。
クロスの上から塗ることができる珪藻土の実演(四国化成)。あまりに簡単にできるのでびっくり。
環境や健康に配慮した資材が多く紹介されていた
環境や健康に配慮した資材が多く紹介されていた

 住宅設備機器、内装材、屋根・外壁等々、160社強の企業が出展、実にさまざまな商品が紹介されている。ミラクルスリーコーポレーションの「ミラクルスリー構法」や住友不動産の「新築そっくりさん」といった、新築と変わらない仕上がりを実現するものから、床材・壁材のみの交換といったさまざまなリフォームに関する情報が提供されていたが、今回特に目についたのは、自然素材を扱うブースだ。

 健康への意識の高まりを反映してか、ホルムアルデヒドの吸着・分解を促し調湿効果もある「珪藻土(けいそうど)」を使用する内装材や、抗菌性・抗カビ性を持つ「光触媒」を用いたコーティング材、カビ・ダニ・ゴキブリの発生を抑制する炭を用いた床下調湿材といった商品が目に付いた。最近土壁や砂壁が見直されている、という話はよく聞くが、まさか珪藻土をクロスの上に直接塗れる商品があるとは初めて知った次第。思わず実演コーナーに釘付けになってしまった。おまけに素人でも簡単に塗れる、という。わが家の黄ばんだクロスを土壁に…思わず心が揺らいでしまった(もっとも賃貸なのでムリか…)。

 その他、治安の悪化を反映してだろう、防犯に関係のものも多く出展されていた。
 防犯というと、セキュリティサービスのような大がかりなものを思い浮かべそうだが、実際出展されていたものは窓ガラスに貼ることでガラス破りを防ぐシートや、比較的安価に導入できる生体認証システムのドア鍵等々。決して高価な投資をしなくても、防犯性能をあげることができる設備が多かった。これなら賃貸住宅に採用しても、さほど大きな資本を投下せずに防犯性能を上げることが可能だろう。空室に困る賃貸物件オーナーとしては、物件に競争力を持たせるためにも採用する価値があるのではなかろうか?

 資産価値の維持・向上に、生活の質を上げるために、リフォームへのニーズはますます高くなっていくだろう。
 不動産会社の方々にとっては、仮にリフォームを手がけていないとしても、最新市場動向や最新資材・設備の情報収集、それをお客さまに提供することができれば、お客さまからの信頼を得ることにつなげられるに違いない。(NO)

動画でチラ見!

座談会「事故物件に立ち向かう」

掲載誌はこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。