不動産ニュース / 不動産金融・証券化

2006/7/3

LLCスキームによる不動産流動化事業の第一弾を実施/TAFFホールディングス

 (株)太陽総合鑑定所と(株)アレイズの持株会社として2006年3月に設立された(株)TAFFホールディングスは、この度、合同会社(LLC)を活用した不動産流動化事業の第一弾として、兵庫県尼崎市内の店舗付共同住宅「ハッピーコート塚口駅前」の流動化事業(総額約7億円)を実施したと発表した。

 レンダーはユニファイド・パートナーズ(株)、受託銀行はみずほ信託銀行(株)、アレンジャー・アセットマネジャーは(株)太陽総合鑑定所、プロパティーマネージャーは(株)明来、匿名組合出資者は(株)太陽総合鑑定所、法務アドバイザーは弁護士法人中央総合法律事務所、会計アドバイザーは淀屋橋総合事務所。
 ストラクチャーは会社法改正に伴ない合同会社(LLC)をSPCに採用しており、従来のYKスキームと比較して最低資本金の制約がなく金融機関発行の払込証明書や公証人の定款認証手続が不要であることが特徴。

 同社は、同件のLCCスキームは不動産流動化に精通する全関係者にとって初体験であり、会社法改正から間もない5月18日に合同会社が設立されたことから、関西地区でのLLCスキーム第1号案件であり、ビジネスの先例になるものと思われるとしている。

 「ハッピーコート塚口駅前」は、阪急神戸線「塚口」駅徒歩約2分。店舗4区画、事務所4室、共同住宅1R×38戸。RC造地下1階地上7階建て、1988年築の店舗付共同住宅。
 同社の流動化事業においては、誰が見ても分かる一等地ではなく、地域をよく知る者だけが知り得るような立地条件を見い出すことで、安定した高稼働物件への投資が可能になるという物件を対象として考えている。
 同物件は、阪神間における優良住宅地の駅前に位置しており、築後18年が経過しているにもかかわらず維持管理状態が良好であること、近代的なデザインが周辺環境およびマンションの需要者とマッチしていることなどから今回対象として選択、実施された。

 また同社ではより高度な専門知識と広範囲な業務サービスを提供するべく人材の充実やデータストックの整備を進めており、2006年8月にはグループ子会社として不動産流動化事業を中心に展開する(株)ファンダメンタル・インベストメンツの設立を予定している。
 このため同社は同件を、この設立に先駆けたグループの実績づくりとして位置付けている。

 さらに同社は、06年秋には、関西の物件を中心とした30~50億円規模の私募ファンド設立を予定。アセットタイプはオフィス、レジデンシャルのほか、今後は商業施設、ホテルなども投資対象に加えていきたいとしている。

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