(株)長谷工総合研究所はこのほど、首都圏分譲マンション市場の2008年上半期の総括と下半期の見通し等をまとめたレポートを発表した。
08年上半期の首都圏マンション供給戸数は2万1,547戸(前年同期比▲23.8%)で、2年連続2万戸台となり、1994年以降では最小となった。同期に第1期発売を行なった物件は270件(同▲105件)、1回当たりの販売戸数も21.2(同▲5.3戸/物件)となった。初月販売率も63.9%(同▲11.3%)と増加した。
同期の分譲価格は、首都圏全体で1平方メートル当たり64万9,000円(前年同期比5.7%上昇)となったが、千葉県では前年同期比3.1%下落し43万4,000円となるなど、立地条件・商品企画により価格の見直しが行なわれ始めたとしている。
08年下半期については、供給戸数2万7,000戸と上半期を上回る供給が行なわれるが、08年1年間では4万8,000戸の供給と予測。在庫削減のペースも遅く、供給を絞り込む傾向は継続すると予想されることから、年初予測の6万戸を大幅に下方修正している。
同社では「マンション価格、日用品・食料品等の価格上昇で需要者の買い控え傾向は続く」としているが、「需要者の購入能力に見合った価格見直した物件が増加することで、たまっている潜在需要が顕在化する可能性はある」と分析している。