(株)不動産経済研究所は11日、東京都区部における高級・高額賃貸マンションの供給動向を発表した。
新築時点で月額賃料30万円以上の住戸を含む物件を「高級・高額賃貸マンション」と定義し、調査したもの。調査期間は過去2回の調査(2005年4月~07年11月)に08年11月までの新規データを追加したもので、月額賃料は調査期間中のパンフレット、ホームページにもとづいている。
調査結果では、賃料が月額30万円以上の住戸を含む高級賃貸マンションの戸数は、都区部全体で260件2万5,072戸(前回調査時208件1万8,209戸)となった。
エリア別では、トップは港区106件1万1,053戸(同92件9,220戸)で、次いで中央区20件2,664戸(同14件2,391戸)、渋谷区49件2,500戸(同39件1,978件)となった。なお都心3区のシェアは58.1%となった。
また、月額賃料100万円以上の住戸を含む超高級賃貸マンションは52件7,019戸(前回調査時41件5,240戸)。
エリア別では、港区31件5,661戸(同27件4,470戸)、千代田区6件564戸(同5件496戸)、目黒区4件420戸(同2件44戸)、新宿区3件127戸(同1件28戸)、品川区1件108戸(前回と同値)、渋谷区5件94戸(同4件49戸)、中央区1件45戸(前回と同値)となった。
月額賃料高額物件上位5位は、「六本木ヒルズレジデンス」(港区、793戸)最高450万円、「グロブナープレイス神園町」(渋谷区、45戸)最高350万円、「元麻布ツインズ」(港区、2戸)最高330万円、「城山トラストコート」(港区、65戸)最高310.7万円、「麻布第一マンションズ」(港区、69戸)最高280万円となった。
また、新規供給物件(07年9月以降竣工)の月額賃料上位5位は、「グロブナープレイス神園町」(渋谷区、45戸)最高350万円、「元麻布ツインズ」(港区、2戸)最高330万円、「千鳥ヶ淵ハウス」(千代田区、68戸)最高185万円、「アトリア目黒タワー」(目黒区、183戸)最高185万円、「芝浦アイランド ブルームタワー」(港区、964戸)最高180万円、「赤坂 ザ レジデンス」(港区、133戸)最高180万円となった。
09年以降は、港区を中心に高級賃貸物件の供給が計画されているものの、昨夏以降のマンション着工の激減、金融危機に始まった景気の悪化などにより、高級賃貸マンションの新規供給は減少するものと予想している。