不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2009/5/15

主力の建設事業は売上高25%の減少/長谷工コーポレーション09年3月期決算

 (株)長谷工コーポレーションは14日、2009年3月期決算を発表した。

 当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結売上高は5,055億円(前期比▲32.2%)、営業利益は155億7,400万円(同▲72.0%)、経常利益は124億4,400万円(同▲76.6%)、当期純利益は▲75億9,600万円(前年同期223億8,400万円)。
 マンション市況の低迷などにより、取引先事業主による供給調整が行なわれたことから、一部の物件について着工延期や事業中止が発生。工事進行基準や業務受託等にかかる売上げ・利益が減少した。また、保有物件も売却計画に遅れが生じ、売上げが減少。受注用土地やマンション分譲事業用地について、棚卸不動産評価損を計上。取引先の倒産等による貸倒引当金繰越額を特別損失に計上するなど、減収減益となった。

 主要事業の建設事業では、54件の分譲マンション工事を受注したほか、既存マンションの建替工事や老朽化した公務員宿舎PFI方式による建替事業「公務員宿舎綾瀬川住宅(仮称)整備事業新築工事」(東京都葛飾区、1,220戸)などを受注。また、「亀戸レジデンス」(東京都江東区、共同住宅700戸など)や「グローブスクエア」(東京都稲城市、431戸)などを完成、引き渡したことで、売上高3,621億円(前期比▲25.2%)、営業利益201億円(同▲44.4%)となった。

 一方不動産事業は、景気低迷による大規模物件等の建築工事の受注を目的とした保有不動産についての売却計画に遅れが生じ、売上高が減少するとともに市場環境を踏まえた棚卸不動産評価損を売上原価に計上するなどした結果、売上高744億円(同▲60.4%)、営業損失106億円(前期営業利益105億円)となった。

 次期については、「M&Aによる賃貸管理事業の増加を見込んでいる」(同社財務部資金管理部統括部長・武捨 実氏)とし、連結売上高4,700億円、営業利益190億円、経常利益135億円、当期純利益70億円を見込む。
 
 また同社は、中期経営計画の修正を公表した。事業環境の悪化に伴うもので、現行の中期経営計画である「“SHIN”PLAN」について、計画期間を1年間延長し、計画期間を2009年3月期~2012年3月期の4期間とした。
 基本方針およびコア事業の方針は堅持しつつ、数値目標を今後の想定市場規模に見合ったものに変更。連結経常利益を320億円、単体経常利益を250億円に修正している。

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