(株)ビルディング企画は10日、2009年10月度の「東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のオフィスビル市況速報」を発表した。
同月の東京主要5区の大型ビル平均空室率は7.30%(前月比0.21ポイントアップ)。9月に19ヵ月ぶりに上昇が止まったが、再上昇となった。最も空室率が上昇したのは新宿区の10.40%(同0.60ポイントアップ)で、2ケタに突入。フロア返却や縮小移転が続くなか、まとまった面積のニーズが取り込めなかったため。他エリアは、千代田区5.93%(同0.34ポイントアップ)、中央区3.69%(同0.05ポイントアップ)、港区8.42%(同0.32ポイントアップ)、渋谷区8.10%(同▲0.24ポイント)。
一方、平均募集賃料は、坪単価2万3,934円(同▲376円)と、下落傾向がさらに進み2万4,000円台を割り込んだ。平均賃料は、14ヵ月連続の下落。
また新築物件も、空室率が25.18%(同0.23ポイントアップ)と上昇。平均募集賃料も3万2,583円(同▲17円)と下落している。同社は、「新築物件の空室増は、成約のめどのたたないまま竣工を迎えた物件が増加したため。一方、条件を大幅に見直した物件については大規模な成約予定が見られるなど、格差が広がっている」と分析している。