(株)矢野経済研究所は2月26日、「住宅リフォーム市場に関する調査結果2010」を発表した。
同調査は09年11月~10年2月の期間、住宅リフォーム関連事業者等11社を対象に、同社専門研究員による直接面談および文献調査を併用して行なったもの。
なお、同調査における「住宅リフォーム市場」とは、「10平方メートル超の増改築工事」「10平方メートル以下の増改築工事」「設備修繕・維持関連」「家具・インテリア等」の4分野を指す。
09年の住宅リフォーム市場規模は5兆2,591億円(前年比▲9%)と大きな落込みをみせた。特に「増改築に関わる費用」が前年比▲20.3%、住宅に関する「設備修繕・維持関連」が同▲6.4%、「家具・インテリア」が同▲4.9%となった。
同研究所では、住宅ストックは年々増加すること、太陽光発電等の創エネ設備の導入が今後増加すること、省エネリフォーム等の新しいリフォーム需要が喚起されることなどから、リフォームへの潜在需要はまだまだ大きいと考えられる、とコメントしている。
また、09年の分譲マンションリフォーム(専有部)市場規模は7,470億円(同6.3%増)。中古マンション市場の活性化とともに、不動産売買などの過程におけるリフォーム等も活性化していくと考えられる、としている。
さらに、10年の住宅リフォーム市場規模は5兆3,838億円、20年は6兆1,008億円と予測。景気への先行き懸念は残るものの、09年に底を打ち、10年から徐々に回復に向かうと分析。住宅版エコポイント制度の導入など、リフォーム需要を掘り起こす政策も需要を後押しすることが期待される、としている。