不動産ニュース / 調査・統計データ

2010/5/7

トータルブレイン、千葉エリアのマンション供給「穴場」14駅圏を発表

 分譲マンション事業の総合コンサルティングを手がける(株)トータルブレイン(東京都港区、取締役社長:久光龍彦氏)はこのほど、「穴場エリアを探る~千葉エリア~」と題したレポートを発表した。

 千葉県から都心部へ向かう鉄道8路線と環状に走るJR武蔵野線から、83駅をピックアップ。各駅圏(徒歩10分以内)での過去・将来のマンション供給動向から「穴場」を割り出した。(1)旧価格(2000~04年)の年間平均供給戸数、(2)新価格(06~09年)の年間平均供給戸数、(3)(1)・(2)の格差、(4)10年以降の供給予定(2年分)を調査。(2)と(4)の半分との和が(1)を下回る駅圏を「需給バランスがいい」と判断。各駅の「駅力」(利便性)を加味し、どちらも良好な駅圏を「穴場」としている。

 その結果、「穴場」エリアとなったのが「我孫子」(JR常磐線)、「市川」(JR総武線)、「浦安」(東京メトロ東西線)、「勝田台」(京成本線)など14駅。全体の特徴として(1)他のエリアと比較して新価格の供給数落込みが非常に少なく、今後の供給材料も非常に多い、(2)特に、北総鉄道線は、新価格のボリュームが急増し、供給材料も旧価格市場の2倍のボリュームが控えているなど、需給バランスが悪い、(3)駅遠立地のマンションは、単価の多少の上昇も受け入れられず、販売苦戦、(4)沿線力や駅力が販売に大きく影響し、駅力の高い駅と低い駅とで、初月販売率が10%違う、などとした。

 これらの実態と競合となる建売市場の現状を踏まえると、千葉エリアでは(1)住戸の広さに対するニーズが強く、面積圧縮によるグロス調整が難しいため、単価上昇がグロス価格に直結し、よほど希少性が高い立地でない限り、それを吸収する余裕がない、(2)千葉エリアの建売住宅は、安くて駅近であることから競争力が圧倒的に高いため、マンションは駅近立地(徒歩7~8分程度まで)での供給が必須条件、とした。
 そのうえで「絶対競合相手となる周辺の戸建市場を十分分析し、立地・価格・商品力で上回れるかどうかの検証が最も重要」と提言している。

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