不動産ニュース / リフォーム

2014/5/21

中野区の築85年の古民家をシェアハウス化/ブルースタジオ

築85年の古民家を改修したシェアハウス「わの家 千峰」。現・オーナーが相続後、しばらく空き家になっていたが、また人が住むということで、近隣住民にも喜ばれているという
築85年の古民家を改修したシェアハウス「わの家 千峰」。現・オーナーが相続後、しばらく空き家になっていたが、また人が住むということで、近隣住民にも喜ばれているという
個室の一つ。右壁には筋交いを入れて、耐震補強しているのが分かる
個室の一つ。右壁には筋交いを入れて、耐震補強しているのが分かる
「わの家 千峰」のレイアウト図。広間と一続きとなる中庭に設置した広い濡れ縁がコミュニティの核となる
「わの家 千峰」のレイアウト図。広間と一続きとなる中庭に設置した広い濡れ縁がコミュニティの核となる

 (株)ブルースタジオは20日、築85年の古民家を改修したシェアハウス「わの家 千峰」(東京都中野区、総室数6室)を竣工、報道関係者に公開した。

 改修したのは、1929年築(母屋)の木造平屋建ての個人住宅。延床面積108.02平方メートル。西武新宿線「野方」駅徒歩4分に立地。母親から相続で受け継いだオーナーが、家の雰囲気を残した形での有効活用を同社に依頼。母親が、多彩な趣味を持っており、雅号として「千峰」と名乗っていたことから、物件名とした。

 既存の間取りや設備、建材などを極力生かしながらリノベーション。各所に元からある什器なども、入居者に利用してもらう予定。中庭の一部はウッドデッキ(濡れ縁)を設けて共用部とした。水回りでは老朽化したキッチンは一新、洗面台・トイレも一部新設。各部屋には施錠できるドアを新設した。
 
 また、シェアハウスの「寄宿舎」規制と東京都独特の「窓先空地の確保」については、行政と協議。建基法施行以前の建物であること、過去に間貸ししていた事実があることに加え、オーナーの娘が入居するため、「オーナーが自宅を間貸しする」とみなし、既存建築を生かした改修にとどめた。ただし、耐震補強、減築による避難通路の確保、一部耐火構造の壁の採用など、必要な安全確保は行なった。

 居室面積は9~11平方メートル。賃料は6万4,000~6万8,000円(共益費1万5,000円)。現在、募集中の5室中3室の入居が決定している。

 同社専務取締役の大島芳彦氏は「同物件は、母屋から増築を重ね、大家族で住んでいた背景がある。ふすまに描かれた絵など芸事に秀でたオーナーのお母様の作品や家族の名残が随所に残っており、入居者が大家族のように住むシェアハウスに再生することが、物件を生かすことにつながると考えた」と述べた。

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