不動産ニュース / 仲介・管理

2015/3/16

不動産にこだわらない資産運用マネジメントを展開/東急住宅リース・北川社長が抱負

「賃貸管理業は、ICT等を使うことで、さらなる透明性とコストダウンが期待できる。」と話す東急住宅リース(株)代表取締役社長の北川 登士彦氏
「賃貸管理業は、ICT等を使うことで、さらなる透明性とコストダウンが期待できる。」と話す東急住宅リース(株)代表取締役社長の北川 登士彦氏

 4月1日から本格的に事業を開始する東急不動産ホールディングス(株)傘下の東急住宅リース(株)代表取締役社長の北川 登士彦氏はこのほど会見を開き、今後の事業戦略について抱負を語った。

 東急住宅リースは、東急コミュニティー(株)、東急リバブル(株)、東急リロケーション(株)がそれぞれ展開してきた賃貸住宅管理および関連事業を集約し、2014年4月に発足。経営統合により、賃貸住宅管理戸数約7万戸、社宅代行サービス受託件数約8万5,000戸、社員数900名を抱え、グループの賃貸管理事業を一手に引き受ける。

 会見で北川氏は「賃貸管理業のイメージはあまり良くないが、不動産投資市場を支えるサービスとして捉えると非常に重要だ。しかし、12万の不動産事業者のほとんどが同じビジネスモデルで展開してきた。当社は、新たなサービスで成長させていく」とし、「株式、債券、不動産などトータルな資産運用サービスを富裕層向けに提供していく。金融機関、証券会社、税理士、会計士などと幅広く連携し、パッケージ商品等の開発を行なっていく」と述べた。

 これまで信託系金融機関等が大きなシェアを握っていた事業承継や相続のコンサルティングも開拓していく意向。「住宅に関するノウハウでは、他社と差別化できる。グループ内でしか協業できない信託銀行と違い、当社はさまざまな金融機関と組める」(北川氏)と自信を見せる。

 一方、通常の賃貸管理事業については、資産運用事業と併行して管理戸数の取り込みを強化する。「3社が同じターゲットに営業していた無駄が統合により解消する。ユーザーの支持を得ることができる商品づくりのため、単なる管理代行ではなく、ある程度当社の裁量で自由に商品づくりができる関係を構築し、マーケットを変えていく。東急グループのノウハウをいかしたテナントサービスで差別化する」(同氏)とした。

 18年度の管理戸数9万6,000戸、社宅管理11万8,000戸が目標。そのため、現在首都圏・関西圏中心の営業エリアを全国に拡大する方針。「賃貸管理業は、ICT等を使うことで、さらなる透明性とコストダウンが期待できる。ビジネスチャンスは多い」(同氏)と展望を述べた。

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