不動産ニュース / ハウジング

2016/3/22

オリジナルの換気システムのPM2.5除去効果を実証/パナホーム

住宅の換気システムによるPM2.5除去に関する性能実証の産学共同研究は日本初。(写真左)井上教授、(同右)藤井社長
住宅の換気システムによるPM2.5除去に関する性能実証の産学共同研究は日本初。(写真左)井上教授、(同右)藤井社長
「エコナビ搭載換気システムHEPA+」イメージ図
「エコナビ搭載換気システムHEPA+」イメージ図

 パナホーム(株)はこのほど、同社オリジナルの換気システム「エコナビ搭載換気システムHEPA+(プラス)」の、PM2.5の除却性能について、慶應義塾大学医学部の井上浩義教授と共同研究を実施。実住宅において、PM2.5の室内濃度を屋外に比べて5~16%に低減できることを実証した。

 「エコナビ搭載換気システムHEPA+」は、医療現場などで利用されるHEPAフィルターを工業化住宅業界で初めて標準搭載した換気システム。外気を床下空間に取り込み、沈降作用で浄化し、さらにフィルターを通したきれいな空気を各居室に直接給気する。

 今回の共同研究は、PM2.5による健康への影響が懸念されている中、同システムの効果を実証することを目的に実施したもの。
 「HEPAフィルター」の性能確認では、50cm四方のアクリル箱に濾紙を燃焼することで生じた煙を継続的に入れ、同フィルターを透過したPM2.5の除去率を測定。その結果、最終的には90%以上の除去率を維持することが証明された。
 また、神奈川県内(3邸)と福岡県内(3邸)の戸建て住宅において、15年10月~16年1月までの期間内で、各邸で約30日間測定を実施して実証した結果、実生活環境においてPM2.5の濃度は屋外に比べ屋内は大きく低減。屋外を100%とすると、1階リビングは約16%、2階居室は約5%にまで低減されており、同システムの導入の効果が明らかとなった。

 18日に開催した技術発表会において、同社代表取締役社長の藤井康照氏は、「創業以来、一貫して住宅の空気の質にこだわってきたが、ようやく“見せられる成果”を得ることができた。今後は戸建住宅だけでなく、集合住宅、マンションにも展開していく考え。さらに今後注力していくASEANでの住宅にも採用していきたい」と話した。

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