不動産ニュース / ハウジング

2016/12/12

HEMSのデータを分析。大容量蓄電池搭載したエネルギー自給自足率100%住宅/積水化学工業

「スマートパワーステーション“100% Edition”」外観イメージ
「スマートパワーステーション“100% Edition”」外観イメージ
「光熱費ゼロ、エネルギーゼロを達成し、今回、その次の挑戦として、電力不安ゼロ、エネルギー自給自足100%を実現した」などと述べる関口社長
「光熱費ゼロ、エネルギーゼロを達成し、今回、その次の挑戦として、電力不安ゼロ、エネルギー自給自足100%を実現した」などと述べる関口社長

 積水化学工業(株)住宅カンパニーは、スマートハイムシリーズのフラッグシップとなる45周年記念商品「スマートパワーステーション“100% Edition”」を、2017年1月に全国で発売する。

 13.77kWの大容量太陽光発電システム、HEMSに加え、大容量でコンパクトかつV2Hとの連携を実現した屋内設置型蓄電池を搭載。トリプルガラス樹脂サッシによる断熱性能の強化等を標準仕様とし、エネルギーの自給自足率100%(自給自足日数365日)を実現する。

 同社は13年にオーナー邸の75%で光熱費ゼロを、16年にはオーナー邸の60%でエネルギー収支ゼロを達成。その次の段階として、快適な暮らしを維持しながら電力不安を限りなくゼロに近づけることを目標に、長期停電や電気代上昇という外部影響を受けない自給自足できる住まいを実現した。

 開発に当たっては、同社スマートパワーステーションオーナー宅290邸のHEMSデータを分析、より実態に近い数値をモデルケース(居住地域や家族構成別の消費電力分布)として算出。365日24時間のエネルギー収支(PV発電量、売電量、主要設備ごとの買電量、自家消費量、蓄電量、放電量、充電残量)から、“100% Edition”にした場合のエネルギー自給自足率を分析し、スマートパワーステーションオーナー宅の半数以上が、理論上、快適性を維持しながらエネルギー自給自足率100%の暮らしが実現できることを確認した。

 新たに採用した屋内型蓄電池は、同社が開発したフィルム型リチウムイオン単電池を、京セラ(株)が開発した住宅用定置型リチウムイオン蓄電システムに搭載したもの。業界最小サイズ(縦495mm×横760mm×幅525mm)で省スペース、大容量(12.0kWh)を実現した。蓄電池を構成するセルが大判のフィルム型であるため軽量で耐久性もアップしており、20年の長期保証を付けている。

 プラグインハイブリッド車と住宅の間で電力を融通するV2Hシステム「V to Heim」(V2H)との併用が可能。PVで発電した電力を大容量で貯めることで、災害などによる停電時にも、空調や給油、IHヒーターなど200V家電が使え、「普段通りの生活」に必要な電力をほぼ確保することができる。

 12日に会見した住宅カンパニープレジデントの関口俊一氏は、「当社は他社に先んじてエネルギーゼロ住宅を推進してきた。光熱費ゼロ、エネルギーゼロを達成し、その次の挑戦として、電力不安ゼロ、エネルギー自給自足100%を実現した」などと述べた。

 なお、「100% Edition」の販売目標は年間100棟を計画。販売価格は3.3平方メートルあたり80万円台から(消費税別途、延床面積161.72平方メートルのモデルプランで試算)。

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