不動産ニュース / 開発・分譲

2017/5/24

戸塚に全160戸のエコタウン/リストG

「リストガーデンnococo-town」モデルハウス
160戸全戸をBELS5つ星をクリアする
高いエコ仕様で建設する

 リストグループで分譲事業等を手掛けるリストデベロップメント(株)は、戸建分譲住宅「リストガーデンnococo-town」(横浜市戸塚区、総戸数160戸)の販売を、6月から開始する。

 同物件は、JR東海道線他「戸塚」駅バス14分バス停徒歩3分に立地。約2万7,000平方メートルの建設地は、自動車関連企業の工場跡地で、2012年に取得した。高低差を利用し、A工区(27戸)、B工区(133戸)に分け分譲する。

 3ha近い開発規模と周辺住民の豊かなコミュニティに注目。全体完成が19年となるため、省エネ基準改正により建物が既存不適格とならないよう、全戸に高い省エネ性能を持たせたエコタウンとするほか、地域共創のための仕掛けを作り、引き渡し後も同社がケアしていくことを開発テーマとした。開発総面積、建設戸数とも、同社の分譲戸建てとしては過去最大となる。

  建物は、枠組壁工法(2×6)木造2階建て。全棟に太陽光発電を設置し、壁・天井への発泡断熱材や高断熱玄関・サッシなどにより、全戸が国土交通省が定める省エネルギー性能指標「BELS」の5つ星を取得する予定。同一分譲住宅地での取得戸数としては過去最大。

 また、スマートホームサービス「インテリジェントホーム」を導入。スマートフォンやタブレット端末から子供の帰宅確認、ペットの見守り、在宅・留守時の不法侵入警報、家電製品の外出先からのオンオフなどを可能としている。また、街区内に11ヵ所のセキュリティカメラを設置し防犯力を高める。

  入居者同士、入居者と地域住民とのコミュニティ活性化に向けては、横浜薬科大学と地域交流に関する協定を締結。同大学の講師が、住民の共用施設として建設する「クラブハウス」で健康や食にまつわる出張講座を定期的に開催する。全体完成と同時に開講し、地域住民にも参加を促す。また、住民にハーブの使い方やレシピ、薬効をまとめた冊子を配り、門柱に設けた花壇でハーブを栽培してもらい、余ったハーブをシェアしあう試みも導入するほか、共同菜園も設け、農を介したコミュニティも醸成する。入居者で管理組合を組成し、同社がサポートしながら、共用部の管理やコミュニティイベントを運営していく。また、住戸間に幅1.6メートルのフットパスも作り、コミュニティを促す。

 住戸は、土地面積100~111平方メートル、2LDK・3LDK、建物面積79~97平方メートル。販売価格は3,000万円台中心。管理費は月3,500円。日本初となる、城南信用金庫との提携による「BELS5つ星専用40年住宅ローン」も用意する。

 24日会見した同社専務取締役の菅野 浩氏は、「これまで開発してきた分譲戸建住宅の集大成というべき開発となる。日本初の取り組みも数多い。地域コミュニティの活性化による郊外再生の一助になればと考えている。また、環境が厳しい東南アジアでのエコタウン開発も、ササビーズブランドで展開したい」と抱負を語った。また、開発企画を主導した同社事業企画部次長の相澤 毅氏は「単純に企業として収益をあげることだけを考えて開発するのではない。当開発を地域共創のきっかけとしたい。それほど大掛かりな手間をかけずに作れるエコ住宅が付加価値となって売れてくれれば、他社も模倣し、エコ住宅が普及すると考えている」と語った。

開発地全景。
2.7ha、全160戸という規模は、同社の分譲戸建住宅地では最大

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エコハウス

環境への負荷を抑えるための対策を講じた住宅のこと。対策の目標は、省エネルギーや再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減などであり、具体的には、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光・風力エネルギーの利用、ゴミの減量などが実施される。

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