三井不動産グループでマンション管理を手掛ける三井不動産レジデンシャルサービス(株)は、マンション管理に関する体験型コミュニケーション研修施設「すまラボ」を、同社本社内(東京都江東区)に設置。25日、報道陣に公開した。
マンション管理員を対象にした一般的な研修施設がマンション共用部の設備機器等の扱い方に特化したものになっているのに対し、「すまラボ」はマンション管理員に加え、入居者や管理組合役員、地域住民がマンション管理のさまざまな場面を「体感」しながら学べるコミュニケーションスペースとしての利用を意識して計画された。
東京メトロ有楽町線「豊洲」駅徒歩6分に立地。本社ビルの1フロア・約230坪を11のコーナーに分け、マンション各所の設備等を実大展示し、スタッフが管理の各場面での対応を再現している。単なる展示ではなく、消火栓での放水、災害避難時のバルコニー隔壁板蹴破り、共用廊下の掃除、ステンレス部位の清掃などを実際に体験研修できるのが特長。東京都から職業訓練校認定も受けており、コンシェルジュ養成コースなどの社内研修を行なう。
平日は同社が管理するマンションの管理員に対する研修場として利用するが、休日はマンション管理組合の理事会会場として利用してもらう。同時にマンション管理体験をしてもらうほか、各種イベントを開催して入居者や地域住民と防災やマンション管理を核にした交流を図る。NPO法人プラス・アーツやサスティナブル・コミュニティ研究会と協働した独自の体験型コミュニティイベントも、8月からスタートする。
同日会見した同社執行役員の山村勝治氏は「これまでもグループで研修施設を持っていたが、マンション居住者の永住意識の高まりやニーズの多様化に対応した施設が必要になると、3年前から計画してきた。ハードだけではなく、現場での居住者への接遇などソフト面での管理品質向上を図っていく」などと語った。