不動産ニュース / 開発・分譲

2017/10/27

「スタートアップ」を多面的支援。渋谷に拠点

「Plug & Play SHIBUYA with 東急不動産」エントランス。
まちに向け大きく解放しており、イベントなどを通じてスタートアップの活動を発信していくことで、
渋谷の活性化を促す

 東急不動産(株)は、スタートアップ(新たな商品やビジネスモデルで市場開拓中の企業)共創事業の拠点となるインキュベーション施設「Plug & Play SHIBUYA with 東急不動産」(東京都渋谷区)を、11月1日にオープン。さまざまなスタートアップを多面的に支援し、2020年に向け「100のサポート・ビジネスの創出」を目指す「SHIBUYAスタートアップ100」を始動した。

 同施設は、成長企業への支援を行なうアクセラレーターとしてグローバルに展開するPlug & Play Japan(株)(代表取締役:中里フィリップ氏)とのパートナーシップ契約に基づき、同社が提供するアクセラレーションプログラムの実施の場として開設するもの。「渋谷」駅徒歩4分の渋谷道玄坂東急ビル1階(延床面積約811平方メートル)に、コワーキングスペース、シェアオフィスなどを設置。スタートアップとイノベーションを求めるパートナー企業との自由な交流を通じ、ビジネスマッチングや協業を生み出していく。また、Plug & Playのグローバルなネットワークを介し、海外の大手企業との提携や、海外のベンチャー企業と国内のスタートアップとの交流や、パートナー企業との提携や投資などを促していく。

 施設内は、開放的なラウンジを中心に極力仕切りのない作りとすることで、利用者の交流が生まれやすい場としている。施設自体がまちに大きく開かれており、さまざまなイベントをまちに向けて発信していくことで、渋谷エリアの活性化に寄与していく。スタートアップが開発中の商品・サービス・技術の実証実験の場としても機能させる。

 東急不動産は、同施設の運営に加え、会員制サテライトオフィスやクリエイティブオフィスなどインフラ(場所)、ベンチャーキャピタルファンドへの出資などスタートアップへの投資、グループ企業との交流や事業開発などをこれまでの共創の取り組みを統合し、スタートアップの成長に応じて多面的に支援していく。同施設オープンに向け、複数社のスタートアップ、十数社のパートナー企業と共創に向け協議しており、年度内に20件程度のビジネス創出を狙う。

 27日会見した同社取締役専務執行役員都市事業ユニット長の岡田正志氏は「これまでも渋谷はさまざまなカルチャーやビジネスを生み出してきた。渋谷の多様性に惹かれ起業家が集まり発するエネルギーは、渋谷を活性化させていく上で魅力的だ。さまざまなフェーズのスタートアップをサポートする体制によりその成長に寄り添い、渋谷を“刺激的で魅力的な世界都市”そして“スタートアップの聖地”としたい」と抱負を述べた。
 また、Plug & Play Japan代表取締役の中里氏は「グローバルに見て、日本はベンチャーが育たない国だと言われてきた。そうした中でも渋谷はベンチャー企業によるハブができ上がっており、ダイバーシティ性やエンターティメント性もあり、当社のベンチャーエコシステム展開に最適なまちであり、グローバルに発信していきたい」などと語った。

コワーキングスペースも開放的なつくり
コミュニティスペースとしてキッチンも用意する

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