(株)矢野経済研究所は9日、2017年の「ビル管理市場に関する調査」の結果を公表した。7~9月にビル管理事業者に対して直接取材や電話・アンケート、文献などから調査した。
16年度のビル管理市場規模は元請金額ベースで3兆7,433億円(前年度比2.4%減)。宿泊施設の増加やリニューアルなど、建物修繕などの需要は好調だが、収益性の観点から課題も散見され、市場規模自体は縮小となった。
17年度の市場規模は16年度比3.7%拡大の3兆8,804億円と予測。国内ではホテル業界が活況ではあるものの、宿泊施設も含めて全般的に採算性が低く、収益に結びつかない案件もあるとした。人手不足などが課題という現状に変化はないが、需要増と採算性のバランスを考慮すると横ばい傾向が継続するとした。