不動産ニュース / 開発・分譲

2018/3/15

「大人女子」向け賃貸を提案/伊藤忠都市

「Skill up」は自炊ニーズに応えるL字型の大きなキッチンを設置
水回りは充分な広さを採り、仕様も高めている

 伊藤忠都市開発(株)は、2018年1月に竣工した賃貸マンション「クレヴィアリグゼ世田谷松陰神社前」(東京都世田谷区、総戸数50戸)で、女性ファッション誌「GINGER」とのコラボレーションによる特別仕様住戸「大人女子の部屋」を2戸設定する。

 同物件は、東急世田谷線「松陰神社前」駅徒歩4分に立地する、地上9階建ての賃貸マンション。住戸は、専有面積25~55平方メートル、1DK~3LDK。シングル・DINKS向けの1DKが7割を占める。

 賃貸ユーザーニーズの多角化に対応するため、その中でも近年存在感を増している30歳代のシングル女性の嗜好に合わせた部屋づくりを目的に、1年前、女性誌とのコラボチームを立ち上げた。「利便性や暮らしやすさを求め、次々と賃貸住宅を住み替えていく独身女性が増えている。こうしたライフスタイルへのこだわりの強い女性向けに、6畳ワンルームの次に住んでもらうための住まいを提案しようと考え、流行感度の高い働く女性がメイン読者のGINGERさんとコラボしていただいた」(同社建築技術管理本部建築計画部建築計画課・見塩伸子氏)。

 「大人女子」とは、「自分軸でモノを考える」「自分で自由になるお金がある」「これからどう生きるかを考えている」30歳前後の女性を指す、同誌が提唱するライフスタイル。「ファッションや美容だけでなく、自分らしい暮らしやインテリアなどにも興味が広がり、どこに住むか、どんな家に住むかなど不動産に興味を持つようになる」((株)幻冬舎GINGER WEB編集部編集長兼ファッション部編集長・平山由紀子氏)

 同誌読者4,000人にアンケート。読者モニター6人と伊藤忠都市開発の女性社員チームが、アンケート結果をもとに4回の座談会を実施。「大人女子の理想な暮らしの実現」に必要な要素を抽出し、特別仕様住戸に反映した。

 特別仕様住戸は「Skill up」(1DK、専有面積25平方メートル)と「Therapy」(1DK、同28平方メートル)。調査結果を反映し、どちらの住戸も限られた面積の中で、3枚間仕切りで寝室を独立させたほか、収納スペースと水回りを充実させているのが特長。また前者は、自炊ニーズに応えるL字型の大型キッチン、スキルアップの勉強や仕事に使えるカウンターや可動収納、後者は、癒しを求めた木目調のインテリア、マッサージシャワー付きの浴室、カスタマイズ可能なクローゼットなどを設置。「1人暮らしでは無理だろう、この広さでは無理だろうというニーズを実現した」(前出・見塩氏)。

 特別住戸は当面貸し出さず、社内研修や顧客へのアピールに使っていく。なお、一般住戸は1月から入居者を募集しており、7割が契約済み。賃料は、9万9,000~22万5,000円。主力の1DKが、10万円台。

「Therapy」室内。従来だったらワンルームに仕上げるところを、寝室が独立、間仕切りできるほうがいいという要望を受け、ガラス引き戸で間仕切れるようにした
マッサージシャワーと読書灯付きのユニットバス

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