不動産ニュース / 団体・グループ

2018/3/16

業界の地位・従業者の処遇向上へ中計/管理協

 (一社)マンション管理業協会は、15日開催の理事会において「中期事業計画2018‐2022」を決定した。

 建物の老朽化および居住者の高齢化や、大規模災害の発生確率の増大、管理業会の人員不足などの課題に対応すべく策定。目標を、「マンション管理業の成長発展・社会的評価の向上」と「業界従業者の処遇の改善・社会的評価の確立」と定め、それぞれ課題に取り組む。

 前者では、ハードとしての建物・設備を守る役割のレベルアップのため、協会会員社が受注する大規模修繕工事・共用部について、取り組み方や受注環境の実態を把握。蓄積したデータをもとに、管理組合へ長期修繕計画保有の重要性を発信。また、災害発生時の被害の最小化を目指した防災・減災への取り組みとして、管理会社の対応の後押しとなる保険制度の組成を検討する。さらに、医療や介護・法律・行政の福祉部門と連携し、増加する高齢者への対応施策を提案する。

 後者については、18年10月に策定した「マンション管理業務共通見積書式」の普及推進による業務内容の明確化・業務負担の軽減に取り組む。深刻な人手不足の打開に向け、外国人労働者の受け入れを含む人材確保策や、IT技術活用による生産性の向上を検討。また、業務品質の向上に合わせ、「管理業務主任者」の設置数や資格名称見直しを検討、「マンション維持修繕技術者」は公的資格化を視野に入れ、国土交通省や関係機関への働きかけを行なう。

 そのほかにも(1)コンプライアンス体制の強化・深耕、(2)建物の高経年化に配慮した安全・安心な空間の提供、(3)居住者の高齢化等に配慮した、快適に永く住み続けていくための専有部サービスの提供など10の個別テーマに取り組む。

 同日会見した岡本 潮理事長は、「少子化、団塊の世代の高齢化などの社会背景で事業背景は悪化。業界では、人手不足や2つの老い等の課題を抱えている。理事就任時から掲げていた目標で、中期事業計画を進めていきたい。絵に描いた餅にしないために、毎年の達成目標を明確にしたスケジュールをたて、進めていく」と話した。

記事のキーワード 一覧

動画でチラ見!

座談会「事故物件に立ち向かう」

掲載誌はこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年8月号
社員が成長すると、会社も伸びる!
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/7/5

「月刊不動産流通2025年8月号」発売中!

月刊不動産流通研究所2025年8月号」が発売となりました!
特集は、「今こそ! リスキリング」。社会が目まぐるしく変化する中で、不動産事業者も取り巻く環境に適応するためのスキルアップが不可欠です。本特集では、新たな課題への対応や業績向上に向け社員の「リスキリング」支援に取り組む事業者に着目。その狙いや取り組み、効果を紹介します。