不動産ニュース / 開発・分譲

2018/5/30

川崎のバイオメディカルタウンがまちびらき

「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」外観
研究棟「RGB I」外観
研究棟「RGB II」外観

 大和ハウス工業(株)が川崎市と共同で開発を進めてきたバイオメディカルタウン「キングスカイフロントA地区」(川崎市川崎区)の一次開発が完成。30日、まちびらきが行なわれた。

 キングスカイフロントは、多摩川越しに羽田空港を望む殿町エリアに立地。いすゞ自動車工場跡地を中心とした約22haの再開発で、最先端のライフサイエンス産業や研究機関を集約する国際交流拠点として整備が進んでいる。2020年には、再開発地と羽田空港を結ぶ羽田連絡道路が開通する予定。

 A地区は約4.6haで、大和ハウス工業が14年に(独)都市再生機構から土地を取得、川崎市とまちづくりに関する覚書を締結したうえで、開発を進めている。(株)東急ホテルズが運営する「東急REIホテル」と、研究棟5棟を建設するほか川崎市の2つの公園とそれらをつなぐプロムナードを整備する。各建物はフェンスなどを設けないオープン外構で、研究者・学生や来街者が自由に集い交流できるようなまちとしている。一次開発では、ホテルと研究棟2棟が完成した。

 「東急REIホテル」は、地上5階建て、延床面積約7,500平方メートル。ダブルルーム(専有面積19平方メートル)85室、クイーンルーム(同19平方メートル)71室、ツインルーム(同24~26平方メートル)30室の全186室。「THE WAREHOUSE」をテーマに、川崎の古い倉庫を改装したような内外観に仕立て、エリアのコミュティ拠点として機能する。同市で回収されたプラステック廃材を原料にした低炭素水素をパイプラインで供給してもらい、燃料電池により電気と熱源(給湯)を作り出し、ホテルで利用する世界初の「水素ホテル」となる。東急ホテルで出る櫛や歯ブラシ等のプラスティック廃材も分別回収し、燃料として供給する。

 研究棟「RGB(リサーチ・ゲート・ビルディング)」は、国内外のライフサイエンス分野関連企業を誘致し、起業や大学等の垣根を越えた連携で、最先端のバイオメディカル研究開発や人材育成を行なうラボを目指す。一次開発では、地上4階建て延床面積約2,800平方メートルの「RGB I」と地上4階建て延床面積約5,700平方メートルの「RGB II」が竣工。「RGB II」には、すでに川崎市や慶應義塾大学、東京工業大学等が入居。産官学連携によるバイオメディカル研究開発やIT創薬研究等が行なわれる。残り3棟(延床面積約4万平方メートル)は二次開発で整備。21年度にA地区全体完成となる。

 同日開催のまちびらき式典には、川崎市市長の福田紀彦氏、神奈川県知事の黒岩祐治氏も出席した。大和ハウス工業代表取締役副社長の石橋民夫氏は「A地区に完成したホテルは、世界でも類をみない水素ホテルというのみならず、利用者同士の交流を促し、地域の賑わいをもたらすことで、エリアの発展に重要な意味を持っている。研究棟には最先端のバイオメディカル企業に進出してもらう。大和ハウスは住宅づくりだけでなくさまざまな事業を手掛けているが、住宅同様利用者の命と財産を預かる気持ちをもって、建物を作っている」などと語った。また、東急ホテルズ代表取締役社長の小林昭人氏は「当社がホテル事業を開始して60年になるが、このホテルはこれまでにないチャレンジ。ホテルで出るプラスティック廃材で発電することは、新たな地産地消につながる」と抱負を述べた。

 また、川崎市長の福田氏は「この素晴らしい施設に様々な事業が集い、交流することで、新たなイノベーションを次々と生み出すエリアとしていきたい」と抱負を語った。

まちびらきイベントでのテープカット
ホテルに設置された純水素燃料電池。プラスティック廃材により作られた水素をパイプラインで供給を受け、電気とお湯を作り出す。ホテル満室稼働時の30%の電気とお湯を賄うことが可能

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