
リストグループは30日、6月1日にオープンするシェアオフィス・コワーキングスペース「G INNOVATION HUB YOKOHAMA」(横浜市中区)を関係者に公開した。
同施設は、横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅直結、JR根岸線「関内」駅徒歩4分に立地する同社保有の「横浜第一有楽ビル」(1963年築)の2フロア(約673平方メートル)をリノベーションしたもの。事業主は、グループの資産保有会社、リストプロパティーズ(株)。空間プロデュースや建築設計、施工には、地元横浜の企業を登用した。フルスケルトンからの改修期間は約3ヵ月、総工費は約5,000万円。
ITベンチャー、個人起業家等のスタートアップをメインターゲットに、人と人とをつなぎ合わせる「ハブ」となり「イノベーション」を創造する場を目指した。活発な交流が起こるように、一時利用も可能なコワーキングスペース、空間に開かれたセミオープンブース(1~3人用、1.8~6.9平方メートル)、プライバシーが確保されたクローズドブース(1~5人用、2.1~8.5平方メートル)を目的に合わせ利用できる。ラウンジとキッチンのほか、フロアに自転車置き場も設けた。最大利用可能人数は181名。
倉庫、会議室、イベントスペースの貸し出しといった各種サポートサービスに加え、コミュニティの醸成のため、生豆からコーヒーを抽出する「コーヒーカルチャー」が体験できるカフェコーナーも用意している。
契約期間は最大1年で、企業の成長やコミュニティ醸成等について1年をめどにヒアリングし、運営にフィードバックする。賃料は、コワーキングが月額1万7,000円(1日1,500円)、ブースが2万8,000~11万7,000円。
30日会見したリストプロパティーズディレクターの櫻井怜歩氏は「横浜は昔から進取の気性に富み、それぞれの文化を融合させる開放性を作り上げてきた土地。多様な価値観を受け入れられる環境があり、賃料も東京より安い。また、当ビルが立地するエリアはスタートアップが集中するエリアでもある。こうした背景を生かし、エリアの成長に貢献できるように、自社保有資産の有効活用策を考えた。利用者同士がつながるだけでなく、当社のネットワークともつながっていただき、成長を促したい。当社もスタートアップ企業と不動産業関連でのシナジーを期待している」などと話した。