不動産ニュース / 開発・分譲

2019/7/2

「四谷コーポラス」の建て替え後を公開

「アトラス四谷本塩町」外観
建て替え前の「四谷コーポラス」(2017年9月撮影)

 旭化成不動産レジデンス(株)は1日、日本最初期の民間分譲マンションである「四谷コーポラス」(東京都新宿区、総戸数28戸)の建て替えプロジェクト「アトラス四谷本塩町」(総戸数51戸、うち販売戸数28戸)のメディア向け内覧会を開いた。8月1日に竣工する予定。

 「四谷コーポラス」は、日本信用販売(株)(現・三菱UFJニコス(株))が販売し、1956年に竣工した分譲マンション。東京メトロ「四ツ谷」駅より徒歩5分、敷地面積996.33平方メートル。従前の建物は鉄筋コンクリート造地上5階建て。メゾネットタイプの住戸が中心で、間取りは2パターン、専有面積は約50・77平方メートル。クリーニング取次などの現在のコンシェルジュサービスの原型ともいえるサービスを導入していたほか、集合住宅初の割賦販売の適用、管理規約の制定など、現在の日本の分譲マンションの原型ともいえるものだった。関連記事はこちら

 2013年に新宿区の補助金を利用して耐震診断を実施したところ、耐震性に問題があり、補強費用の見積もりが8,000万~2億8,000万円と高額になったことから、建て替えを推進することにした。その後、16年に同社を事業協力者として選定。17年3月に建替え決議が成立、同年8月に等価交換契約を済ませた。

 建て替え後の「アトラス四谷本塩町」は、鉄筋コンクリート造地上6階地下1階、延床面積は3,986.04平方メートル(容積対象外約1,265平方メートルを含む)。

 接道から奥に向かって高くなる敷地形状であったことから、エントランスを地下1階に設けた。地下1階の敷地奥側には地下住戸も配置し、窓先空地に白い壁とタイルを使うことで地下住戸にも関わらず明るさを確保。居住性を損なうことなく、容積不算入の地下部分を住戸に使用して効率的な土地利用につなげた。

 共用部の随所に「四谷コーポラス」の設備やデザインイメージを導入したことも特徴だ。エントランス脇にしつらえたラウンジには、既存建物に使われていた格子とドアをパーテーションとして設置。また、従前の専有部に使われていたコンセントプレートや郵便受けをラウンジの飾り棚のデザインに採用している。各住戸の玄関ドア脇にも従前建物の格子をイメージした装飾を施している。

 約9割の地権者が再取得を要望したことから、地権者住戸は取得者の意向を反映したオーダーメイドとし、51戸に対して33パターンの間取り、約28~114平方メートルの専有面積と、幅広くラインアップした。従前と同じメゾネットを採用した住戸や、キッチンをあえてクローズドにしたプランなど、従前の住戸の“面影”をプランに落とし込んだケースも多かったという。「当社は進行中も含めて33件の建て替えプロジェクトを手掛けてきたが、その中でも再取得率9割は非常に高い。利便性の高さに加え、それだけ地権者の思い入れが強いマンションだったのではないだろうか」(同社マンション建替え研究所副所長・大木祐悟氏)。

 なお、すでに一般販売を含め竣工前に完売した。一般販売住戸の専有面積は約30~58平方メートル。間取りは1~2LDK。単身者やDINKSなど都心で暮らすビジネスパーソンをターゲットとした。平均坪単価は約450万円だった。

エントランス脇のラウンジは落ち着いた雰囲気を演出している。パーテーションは従前建物の格子やドアで構成した

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