
旭化成ホームズ(株)は10日、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目的とした国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟したと発表した。現在、加盟企業数は全世界で190社を超え、同社は日本企業で23社目の加盟となる。
同社はこれまで、戸建住宅「へーベルハウス」および賃貸住宅「へーベルメゾン」への太陽光発電設備の設置を推進。災害時の電力レジリエンス強化のため、蓄電池の併用設置なども促進し、これまでに搭載した太陽光発電設備の総量は約360MW以上、その年間発電量は約360GWhに及ぶ。
一方、同社が2018年度に事業活動で消費した電力は約33GWhだった。今後は同社の電力供給サービス「ヘーベル電気」で、固定価格買取制度(FIT)が満了を迎えた太陽光発電設備の余剰電力を買い取り、同社の事務所や工場、展示場などで活用。2038年までに、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする。
同日会見した同社代表取締役社長の川畑文俊氏は、「当社はこれまで、“ロングライフ住宅の実現”を掲げ、建物の長寿命化やアフターサービスの充実化に取り組んできた。これはまさに、近年注目されているSDGsの理念に合致するもの。RE100への加盟を機に、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みをより一層推進していく」などと抱負を述べた。
なお「ヘーベル電気」は、ヘーベルハウス・ヘーベルメゾンのオーナーおよび入居者を対象とした電力供給サービス。18年6月より提供を開始し、現在約1万件が加入している。19年11月からは、FIT期間が終了した、同社供給の設備の余剰電力を買い取るサービスも提供する。7月に事前申し込みを開始し、現在約100件が契約済み。