明和地所(株)は7日、東京都市大学との共同研究結果レポートを公表した。
同社は2018年7月、環境共生型マンションにおけるバルコニーの緑化がもたらす温熱環境改善効果の有効性に関する共同研究プロジェクトを発足。同大学環境学部環境創生学科教授のリジャル ホム・バハドゥル氏を中心に、(株)チームネットも交えて調査・研究を進めてきた。調査期間は18年7~9月。
同社が分譲した環境共生型マンション「クリオ横濱綱島」(横浜市港北区、総戸数67戸)の居住者9世帯の協力を得てバルコニー緑化(緑のカーテン)による温熱環境改善やエネルギー利用低減の効果を分析し、緑化の効果を検証した。また、居住者が植物を使って自分の暮らしを豊かにするための仕掛けを「社会最小単位のグリーンインフラ」として、有効性を検証した。
協力した居住者9世帯のうち、7世帯を緑のカーテン実施、2世帯を未実施として温熱環境を計測。緑のカーテンを実施した世帯では、室内温度が外気温よりも平均4度低くなったことや、冷房未使用時間においても気温上昇が抑えられた。バルコニーの体感温度も上昇しにくいという結果も得られた。
今後、エアコンの使用時間をより詳細に分析していくことで、省エネに役立つ住まいづくりを検討していく。