不動産ニュース / 調査・統計データ

2021/5/7

東京タワーの眺望で新築マンション価格が1割超上昇

 (株)東京カンテイは6日、新築マンション価格における「眺望の価値」についてのサンプル調査の結果を発表した。

 東京23区におけるタワーマンションの新築分譲時の平均坪単価を、主開口部の方向(東西南北)ごとに集計したところ、最も高いのは南で342万8,000円、以下、東は329万6,000円、西が322万9,000円、最も低い北は315万3,000円となった。指数化すると南=100の時に東=96.1、西=94.2、北=92.0となる。

 これを踏まえ、東京の代表的なランドマークである「東京タワー」に着目。東京タワーが見える住戸にどれほどの価格がプラスされるのかを、都内11棟のタワーマンションをサンプリングして調査した。

 サンプルとしたマンションの住戸単位で主開口部の方向別に分類し、方向ごとの新築坪単価を算出。港区所在の北東に東京タワーが見えるマンションでは、南向き住戸を100とした場合に、東向きのマンションは平均111.3、北向きでは平均100.0となった。「一般的な東向き・北向き住戸との差を『眺望の価値』とすると、この場合は東向きでは15.2ポイント、北向きでは8.0ポイント、眺望の価値として価格が上乗せされたと言ってよいのではないか」(同社)。西に東京タワーとレインボーブリッジを望む別のマンションでは、西向き住戸は110.2と、16.0ポイントが眺望の価値として上乗せされたことになる。

 同社では、「昔から東京タワーが見える住戸は価格が高いと感覚的に言われていたが、それを示す結果となった。どのマンションでも東京タワーの眺望の価値としておおむね10~25%程度の価格が加味されている。既存住宅の流通サンプルが増えれば、既存住宅になった場合の眺望の価値の反映度合いも検証できるだろう」としている。

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