不動産ニュース / 開発・分譲

2021/7/19

三菱地所、「常盤橋タワー」が竣工

「常盤橋タワー」外観

 三菱地所(株)は19日、6月30日に竣工した東京駅日本橋口前の常盤橋街区再開発「TOKYO TORCH」の第1弾プロジェクト「常盤橋タワー」を報道陣に公開した。

 「TOKYO TORCH」は、約3万1,400平方メートルの敷地に、オフィス、商業施設で構成する「常盤橋タワー」(A棟)、オフィス、ホテル等で構成する「Torch Tower」(B棟・27年度竣工)および変電所(C棟・21年6月末/27年度竣工)・下水道局(D棟・22年3月竣工)を建設するプロジェクト。総延床面は積約74万平方メートル。

 「常盤橋タワー」は、東京メトロ「大手町」駅直結。地上38階地下5階建て、高さ212mで竣工時点で東京駅周辺で最も高いオフィスタワーとなる。延床面積14万6,000平方メートル。地下1階~地上3階が21日にグランドオープンする商業ゾーン「TOKYO TORCH Terrace」(全13店舗)となり、オフィスフロアは9~37階、基準階面積約780坪、天井高2,850mm。竣工時に入居テナントの9割が決定しており、残り1割も強い引き合いを得ている状況。就業人数は約8,000人。

 オフィスフロアの2フロア(3・8階)に、人との出会いやつながりを生み出す場として、就業者向けの共用空間を整備した。3階には約1,500平方メートルのカフェテリア「MY Shokudo(まいしょくどう)」(8月中旬以降順次開業)を設置。キッチン付きのホールスペース「Hall & Kitchen」、Diningゾーン、Sakabaゾーン、Cafeゾーンの4エリアで構成し、「Hall & Kitchen」は終日一般向けにも開放する。その他のエリアは、昼は就業者専用のカフェテリアラウンジ、夜は一般開放するカフェテリアとしてサービスを提供。「Hall & Kitchen」では、チームビルディングを目的とした、体験型の食のプログラムなども提供していく。

 8階には、オフィスサポートフロアとして、就業者専用ラウンジやコンファレンスルームを設置。ラウンジにはウェブ会議向けの個室ブースなども備えており、ビジネス、リフレッシュ等に活用できる。フロア内にはカフェ(9月開業予定)も併設しており、執務フロアまでのデリバリーサービスも提供する。また、マインドリッチプログラムとして、ネイル施術、メディテーションやヨガプログラムなど、ウェルネス・ビューティー関連のサービスも展開する予定。コンファレンスルームは8~100名を収容できる全7室の貸し会議室を設置した。

 施設管理やワーカーをサポートする最新デジタル技術も実装。警備や清掃、配送にロボットを活用するほか、共用スペースの予約やカフェテリアでの注文・決済ができ、非接触セキュリティツールとなる就業者専用アプリも導入した。空き状況が表示され、IoTを用いてリフレッシュ空間として照明や音響が演出できる「先進的なオフィストイレ」も整備している。

 商業ゾーンに合わせて21日にグランドオープンする街区中央の大規模広場「TOKYO TORCH Park」(約7,000平方メートル)では、新潟県小千谷市と協業した「錦鯉が泳ぐ池」など、全国の自治体と連携した地方の魅力を発信する取り組みなども展開していく。

 19日に会見した同社執行役社長の吉田淳一氏は「ここに来て、働く場、イノベーションの場、コミュニケーションの場として、世界的にもオフィスの重要性が再認識されつつある。常盤橋タワーでは、大規模カフェテリアラウンジや就業者サポートフロアなど、オフィスにおける新しい空間づくり、ソフト面での工夫を盛り込んだ。また、この常盤橋タワーの竣工は、TOKYO TORCHを日本はもちろん世界に誇れる新しいシンボルとして立ち上げていく大きな第1歩、就業者はもちろん来街者に新たな情報を提供し、東京と地方を結んで新たな価値を生み出す場にしていきたい」などと抱負を述べた。

3階のカフェテリア「MY Shokudo」Cafeゾーン
8階オフィスサポートフロアの就業者専用ラウンジ

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