不動産ニュース / 開発・分譲

2021/10/5

武蔵野市のバス折返場で複合施設が開業

「hocco」外観
賃貸住宅は軒を深く取り、広い土間も設置。入居者が店舗や事務所を構えやすくしている

 小田急バス(株)は1日、新たな複合施設「hocco」(東京都武蔵野市)を開業。5日、メディア向けに内覧会を開催した。

 住宅地に所在する路線バス折返場「桜堤折返場」を活用。(株)ブルースタジオと協業し、「暮らしの町あい所」をコンセプトに、住居・商業・交通機能を持つ複合施設として開発した。居住者がカフェや雑貨店を構えたり、事務所として活用したりできる「なりわい賃貸住宅」を核に、バス機能の拡充やモビリティサービスの提供を通じて、バス沿線地域の活性化を目指す。

 JR中央線「武蔵境」駅よりバス乗車12分「桜堤上水端」徒歩1分、「東小金井」駅より徒歩15分に位置。敷地面積約1,525平方メートル、延床面積約811平方メートル。
 敷地を囲むように配置した賃貸住宅棟は、店舗兼住居(5戸、専有面積52.9~57.4平方メートル)と住居(8戸、52.9~58.99平方メートル)で構成、間取りは1LDK、木造2階建て。全住戸に中庭に開いた軒下空間と広い土間を設置し、個人店舗やSOHO等を構えることができるようにした。それぞれの“なりわい”を通じ、居住者同士や地域住民との間のコミュニケーションを促進していく。賃料は店舗兼住居が16万6,788円~17万6,610円、住居が14万6,000円~16万7,000円。

 バス折返場内には降車場を新設し、バス機能を拡充。敷地内にはシェアカーやシェアサイクル等のモビリティを設置し、入居者には安価で利用できる優待サービス等を提供していく。また、隣接する「武蔵野市立はなもり公園」との境界を取り払い、施設の中庭と連続させた。

 4月末に入居者募集を開始し、これまで問い合わせ60件、現地案内40件と好評で、すでに5戸が成約済み。そのうち店舗兼住居は2件で、入居者は惣菜店や古書店の開業を目指しているという。

 小田急バス開発プロジェクト推進部長 不動産部長の下村友明氏は、「高齢化や人口減少、世代間の関係希薄化などが進む中で、バス沿線地域で“人と人”を結び、まちを活性化することも重要になってくる。当施設ではブルースタジオと連携し、中庭でキッチンカーの出店やイベント等を仕掛け、桜堤の活性化の拠点となることを目指す」等と今後の展開について述べた。

隣接する市立公園との境界を撤去し、公園内を整備。地域住民の憩いの場に
敷地内にはキッチンカーを出店

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