不動産ニュース / 開発・分譲

2021/11/25

うめきた2期、ヒルトン最上級ブランドが関西初進出

左から三菱地所の木村氏、ヒルトンのティモシー・ソーパー氏、オリックス不動産の高橋氏

 三菱地所(株)を代表企業とするうめきた2期開発事業者JV9社は24日、「うめきた2期地区開発事業」(大阪市北区)において、計画しているスーパーラグジュアリーホテル(以下、SLホテル)、ライフスタイルホテル(以下、LSホテル)、アップスケールホテル(以下、USホテル)について、SLホテル、LSホテルのオペレーターをヒルトンに、USホテルのオペレーターを(株)阪急阪神ホテルズに決定したと発表。SLホテルがヒルトンの最上級ラグジュアリーブランドで関西初となる「ウォルドーフ・アストリア大阪」(総客室数252室)に、LSホテルが日本初となる「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」(総客室数308室)となることを明らかにした。

 同事業は、JR「大阪」駅前、旧貨物駅跡地においてUR都市機構が事業主体として進める大阪駅北大深西地区の土地区画整理事業。計画地は、同事業1期として開発し2013年に開業したグランフロント大阪に隣接して南北に広がる約9万1,150平方メートルのエリア。敷地を南街区と北街区に分け、分譲棟(各1棟/各約600戸)、賃貸棟(南街区2棟、北街区1棟)を配置し、両街区間に約4万5,000平方メートルの都市公園を整備する。賃貸棟には、今回概要を公表した3ホテルほか、国際競争力を高める最先端オフィス、商業施設、MICE施設などを分散して開発する。20年12月に着工済で、25年開催の大阪・関西万博の前年となる24年夏に先行まちびらきを予定している。全体開業は27年度を計画。

 「ウォルドーフ・アストリア大阪」は、南街区賃貸棟・西棟の2階および28~38階に位置。延床面積約3万3,090平方メートル。富裕層のレジャー用途での滞在を想定し、客室は50平方メートル超を中心に構成。同ブランドの象徴であるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」や、レストラン、フィットネス、スパ、屋内プール、チャペル、ライブラリー・ラウンジ、宴会場、会議室などを用意する。開業は25年度上期の予定。

 「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」は、北街区賃貸棟の10~25階に位置。延床面積約2万220平方メートル。客室は32平米を中心とする構成で、30~50歳代のカップル・ファミリー層のレジャー用途を中心にビジネス客にも対応する。地域密着型をコンセプトに、共用スペースの「キャノピー・セントラル」には、ラウンジやレストランほか、周辺エリアのまちの雰囲気を感じられるよう、ルーフ・トップバー、公園に面するカフェを備える。そのほか、シャワールームを完備する「トランスファー・ラウンジ」、フィットネスなども用意する。開業は24年度上期の予定。

 USホテルは、南街区賃貸棟・東棟の5~28階に位置。延床面積約2万1,740平方メートル。ホテルブランドについては未定だが、客室は23平米を中心に482室を計画。レストラン、バー、フィットネスなどを設置する。開業は24年度下期の予定。

 24日に会見した三菱地所執行役常務の木村 透氏は、「開発地に隣接してJR大阪駅の地下新駅が23年に開業し、新大阪と関西国際空港という関西の2つの玄関口が直結することで、ますます期待の高まるエリア。グランフロント大阪に続く2期として、質の高い都市機能の集積、世界に発信できる都市空間をつくりあげる」などと話した。
 ヒルトンと運営委託契約を締結し、ホテル事業の幹事社となるオリックス不動産(株)専務執行役員の高橋豊典氏は、「価格帯、提供するサービス、お客さまの用途、3つの異なるタイプのホテルを用意することで多種多様なお客さまのニーズに応え、新駅開業と相まってエリアの集客力向上、大阪の魅力アップに貢献できることを期待したい」と抱負を述べた。
 ヒルトン日本・韓国・ミクロネシア地区代表のティモシー・ソーパー氏は、コロナ禍からの市場回復について、「まだスローな状況だが、大阪はインバウンドツーリズムの一等地であることなどから、コロナ前の19年度をベンチマークに、今後市場は強力に成長していくと判断した」との見解を示した。

開発地。「ウォルドーフ・アストリア大阪」の1階床部分を施工している状況

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