不動産ニュース / その他

2022/1/6

「2022年年頭挨拶」(各社)

 不動産会社および住宅会社各社トップは、仕事始めにあたり、下記のような年頭所感を述べた(順不同)。

森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏
住友不動産販売(株)代表取締役社長 伊藤公二氏
東急リバブル(株)代表取締役社長 太田陽一氏

■森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年は依然として新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう局面がありましたが、ワクチン接種の普及や感染者減、緊急事態宣言の解除などに伴い少しずつ経済活動が活発化し、直近では都市や観光地にもにぎわいが戻り始めております。オミクロン株の発現など、2022年も先行きの不透明な状況が続くことが予想されますが、森トラストグループは事業環境の変化を成長の機会と捉え、前向きに将来への布石を打ってまいります。

 緊急事態宣言が解除されて以降、徐々にテレワークからオフィス勤務に戻す企業の動きが見られ始めました。その中で、テレワークの合理性とセンターオフィスの重要性を折衷させ、オフィスの役割を再定義することが求められています。こうした状況を受け、当社はニューノーマルなオフィスの在り方を提案する新ビジョン「DESTINATION OFFICE」を策定しています。このビジョンのもと、ワーカーが自然と集まり目的地となるオフィスの実現を目指し、企業の生産性向上やエンゲージメント醸成をサポートしてまいります。また、当社が進めている大規模複合開発「(仮称)赤坂二丁目プロジェクト」は昨年本格着工を迎え、2024年の開業を予定しております。ビジネス、観光、文化発信の拠点として様々な人々の「目的地となる街」を実現するべく、引き続きプロジェクトを推進してまいります。

 ホテル&リゾート事業において、渡航制限やコロナ禍の観光スタイルの浸透によって、結果的に国内旅行に目を向ける機会が増えたことは、日本のさらなる魅力を発信する好機と捉えております。また、働く場所、住む場所、憩う場所の境界が曖昧化しつつある今般の状況を受け、当社グループは全国のリゾートホテルにワーケーション拠点を整備するなど、国内観光の新規需要創出に取り組んでいます。さらには、将来的なインバウンド回復を見据え「東京エディション銀座」などの新たなホテルの開業準備を進めていきます。そして、観光DXの推進などを通じてアフターコロナにおける観光業のあるべき姿を追求し、地域経済や観光産業の活性化に貢献してまいります。

 さらに、今般高まりを見せているウェルネスニーズは、ビジネスや観光を含めたあらゆる領域において重要なテーマです。今年はウェルネス事業をより加速させ、豊かな暮らしを実現する商品やサービスを全方位的に提供してまいります。また、近年の世界的なSDGsの奔流を受け、森トラストグループはサステナビリティ推進ビジョンを策定し、「まちづくりから みらいづくりへ」というスローガンを定めています。「会社は公の器である」という創業当時からの当社の経営理念を改めて心に留め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 森トラストグループは、コーポレートスローガン「Create the Future」を掲げ、わくわくするような未来をつくるという信念のもと、グループ一丸となって新たな価値創造への挑戦を続けてまいります。

■住友不動産販売(株)代表取締役社長 伊藤公二氏

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年は、コロナ禍ではありましたが、不動産流通市場は旺盛な購入ニーズに支えられ、活発な取引が続きました。当社業績も、社員皆さんの頑張りのおかげで順調に推移しており、今年度の過去最高益達成も視野に入って来ました。

 昨年当社は新たな取組みとして、DXを活用した入札方式『ステップオークション』を業界に先駆け開始しました。数千の宅建業者様に参加頂き、売主様に好条件の業者買主様を紹介することができ、公正でスピーディーな取引につながるとの高評価を頂いています。

 また、昨年末よりテレビコマーシャルも始まり、今年は、我々がこれまで取り組んできたお客様ファーストの仲介サービスを、さらに発展、伸長させる年です。皆さん、健康に留意して、全社一丸邁進していきましょう。

■東急リバブル(株)代表取締役社長 太田陽一氏

 新年あけましておめでとうございます。

 一昨年の春以来コロナ禍にあって窮屈を余儀なくされてきました。一方では多くの社員がリモートワークを使いこなして、仕事の効率を上げ自分自身のために使える時間が増えるなど、大いに充実した面もあったかと思います。効率化の意義は、生まれた資源(時間)の使い方にあると感じられたはずです。

 2022年は例年に増して変化の激しい年になるのではないでしょうか。変化が激しいというよりはまさに「VUCA」を実感する年だと思います。目の前の仕事をこなしながら、読めない将来について覚悟して、準備をしておくことがテーマとなります。良い方向としては、コロナ禍の収束、それに伴うインバウンド需要の回復、企業の資産売却拡大や健全なインフレによる不動産需要の継続、海外投資法人による不動産取引の一層の活性化などが思い浮かびます。

 悪い方向としては、コロナ禍の悪化はもちろん、不動産価格の高騰や需給ギャップの拡大、景況の悪化と消費者マインドの停滞、更には紛争・緊張など地政学的な影響を世界規模で受けることが予想されるなど、油断のならない年です。何が起こるかわからない状況ですから、前もって事態を特定して、十分な仕掛けをするのは難しくなります。必要なことは、現状に力を尽くしながらも変化が起こったときにすぐに動けるかどうかです。ひとり一人が自分の仕事の中で想定と何をするかを準備し、スピード感を持って行動すること。チャンスに事業機会を獲得し、ピンチに損害の最小化と再チャレンジ姿勢を速やかにとれるように、瞬発力をもって臨むことを楽しんでいきましょう。

 リーマンショック以降の10年で東急リバブルは大きな進化を遂げました。リテール店舗の拡大はもちろん、あんしん保証に端を発する営業支援のシステム整備、分業による効率化、CSによるお客様の評価向上など、目標を達成する好環境を実現してきました。次の10年に向けて、情報を捉え活かすことを通じて、持続的な成長と変化・革新を両立し、新たなステージへの進化を実現するために、共に頑張りましょう。

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