東急不動産ホールディングス(株)は11日、2025年度を目標年度とする中期経営計画を発表した。
同社は、21年5月に⻑期ビジョン「GROUP VISION 2030」および「⻑期経営方針」を策定。今回の中期計画では、⻑期経営方針における「再構築フェーズ」という位置付けで、「環境経営」「DX」を通じた独自性のある価値創出を図る。アフターコロナの再成⻑に向けた稼ぐ力と効率性の向上を推進し、強固で独自性ある事業ポートフォリオの構築、ありたい姿の実現を目指す。
25年度の営業利益目標1,200億円(22年度計画900億円)、当期純利益650億円を掲げ、活用型ビジネス(都市開発事業/戦略投資事業)では、「資金の効率的投資や共創型開発等を通じた資産効率性の向上」、人財活用型ビジネス(管理運営事業/不動産流通事業)では、「労働集約型からの脱却と知的資産の有効活用による生産性の向上」を推進。DX を通じてグループのサービスをつなぐことで新たな収益モデルの確立、環境を起点とした事業機会を拡大していく。
都市開発事業は目標500億円(同497億円)。「九段会館テラス」「ザ・タワー十条」「白金一丁目西部中地区再開発」など首都圏エリアを中心に大型プロジェクトを推進。重点エリアの「広域渋谷圏」においても、複数の再開発や複合プロジェクトに注力し、エリアの価値向上に努めていく。戦略投資事業は目標280億円(同117億円)とし、積極投資、パートナー共創により再生可能エネルギー事業の拡大を図っていく。
管理運営事業は目標250億円(同119億円)とし、ホテル事業拡大や北海道・ニセコエリアの価値向上、ヘルスケアサービス事業の強化などを推進する。不動産流通事業は目標350億円(同278億円)とし、仲介事業モデルの進化や賃貸住宅サービス事業の規模拡大などを目指す。
環境経営面では脱炭素社会・循環型社会・生物多様性への取り組みに注力。23年度のCO2削減50%以上(19年度比)、30年のCO2削減46.2%(同)などを掲げた。