不動産ニュース / 開発・分譲

2022/5/23

芝浦に空・海・緑に囲まれたツインタワー

「芝浦プロジェクト」完成イメージ模型

 野村不動産(株)と東日本旅客鉄道(株)は23日、両社が共同で推進している延床面積約55万平方メートル超の大規模複合開発「芝浦プロジェクト」(東京都港区)の計画概要を発表した。

 国家戦略特別区域計画の特定事業。浜松町ビルディング(東芝ビルディング)の跡地と、東日本旅客鉄道保有の東海道貨物支線大汐専用地を合わせた区域面積約4.7haの再開発。世界的建築家の槇 文彦氏が設計、オフィス・ホテル・商業施設・住宅で構成するツインタワー(S棟:2025年2月竣工予定、N棟:30年度竣工予定)を段階的に建設。東京湾岸部の新たなシンボルとして、国際ビジネス・観光拠点を創出する。

 21年10月に着工済みのS棟は、地上43階地下3階建て。都心の利便性と、空と海の眺望が望める芝浦エリアならではの立地を生かし、敷地内には計8,000平方メートルの緑化空間の整備も予定。新たな働き方として「TOKYO WORKation(トウキョウ ワーケーション)」を提案する。

 オフィス基準階面積は約1,556坪。フロアは約100m×80mのロの字型で構成。360度の眺望を最大限生かせるよう、専有部の天井高は約3m、一般的なオフィスの2倍以上となる18mの柱スパンを東西南北すべての窓面に採用し開放的な空間を創出。28階にはワーカー専用のオープンエアテラスを併設する「スカイラウンジ」も用意する。オフィス貸室面積は、N棟合わせた2棟で約7万2000坪となる見込み。低層階には商業施設、上層階には日本初進出のラグジュアリーホテルブランド「フェアモント」を誘致。3つのレストランとバー、スパ、プールなどを備える「フェアモント東京」(客室数219室)として25年度に開業する予定。

 また、27年度着工予定のN棟は、地上45階地下3階建て。低層階にS棟とつながる商業施設(N棟開業時に約5,500坪規模)、高層階は住宅とする計画。S棟竣工時に芝浦運河桟橋、N棟竣工時にはツインタワーをつなぐ水上テラスも整備。2棟足元の運河沿いには約200mの緑豊かな親水空間を創出し、敷地西側には浜松町駅からのアプローチとして、広場や休憩スポットなどが点在する約3,000平方メートルの緑地を整備する。ビルの線路側には壁面緑化も施す。

 同日会見した野村不動産ホールディングス代表取締役社長兼グループCEOの沓掛英二氏は、「当プロジェクトは30年のグループビジョン『まだ見ぬ、Life&TimeDeveloper へ』を実現、具現化するもの。お客さま一人ひとりの生活や時間に寄り添い、働き・集い・住まい・憩う機能に、DXとサステナビリティの要素も加味した当プロジェクトを通じて、新たな価値を創造していきたい」などと抱負を述べた。

 また、野村不動産代表取締役社長の松尾大作氏は「コロナ禍によりライフスタイル、働き方は次の段階へ大きくシフトした。芝浦という場所は“利便性”と“眼前に空と海が広がる環境”が同時に享受できる東京でも稀有な立地。空と海に加え、豊かな緑を創出し、都心ではかなわなかった過ごし方をこの地で提案したい」などと意気込みを語った。

推進中のS棟開発地の様子
海と空の眺望が望める浜松町ビルディング29階からの眺め

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