不動産ニュース / 政策・制度

2022/8/12

耐震・環境不動産形成促進事業、支援要件の見直しなど提示

 国土交通省は8日、「耐震・環境不動産形成促進事業のあり方検討会」(座長:中川雅之日本大学経済学部教授) のとりまとめを公表した

 同事業は、耐震・環境性能を有する良質な不動産の形成を促進し、地域再生等に資するまちづくりと地球温暖化対策の推進を目的として、2013年3月にRe-seed機構に基金を造成して創設。老朽・低未利用不動産について、国が民間投資の呼び水となるリスクマネーを供給することにより、民間の資金やノウハウを活用し事業を実施してきた。

 昨今、「2050年カーボンニュートラル」など高い政府目標が掲げられ、不動産分野においても脱炭素化・温室効果ガス削減に向けた取り組みやESG投資の促進が求められているなど、同事業を取り巻く社会経済情勢が大きく変化。同事業では創設後10年以内に、実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案して事業内容を検討することとされており、22年3月より、金融機関の不動産関連業務の担当者、大学教授、公認会計士などが委員として参加し、同事業のあり方について検討を行なってきた。

 とりまとめでは、さらなる耐震・環境不動産の形成が求められる中、民間のみでは耐震・環境性能向上に係る工事の難度・コスト面等の課題から進みづらいことを踏まえ、民間投資の「呼び水」となるリスクマネーを供給する本事業を23年度以降も継続すること、支援要件の見直しと出資スキームの合理化等を併せて行なうことが必要とした。

 支援要件の見直しについては、原則として本事業の環境要件の引き上げが必要となる一方で、事業者による同事業活用が困難とならないよう、「政策性」と「収益性」を両立する水準が求められるとした。具体的には、建て替え・開発についてはZEB・ZEH水準を見据えて段階的に引き上げ、建て替え・開発と改修、改修におけるアセットタイプ・地域等に応じた水準の差を設定することなどを挙げた。

 また、専門家の知見を活用した効果的かつ効率的な事業実施体制を継続し、引き上げ後の環境要件を踏まえて、官民ファンド幹事会、機構理事会等での報告・検証の実施を提示。現行スキームの趣旨に留意しつつ新たなスキームの導入等を検討するなど合理化も必要とした。

 普及促進に向けた取り組みとしては、「インパクト投資」としての発信、民間事業者との連携強化、案件形成を通じた地方における人材育成、ノウハウ・知見の共有を掲げている。

記事のキーワード 一覧

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通40周年

月刊不動産流通 月刊誌 2022年11月号
不動産実務に役立つ情報が満載!
 過去の呟きがおとり広告に?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

ムック売買・賃貸 不動産トラブルQ&A

弁護士が63事例を解説!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2022/10/5

月刊不動産流通2022年11月号好評発売中!

月刊不動産流通2022年11月号」が好評発売中です。購入はショップサイトから。
特集は「不動産広告Q&A デジタル時代の留意点」。SNSや動画等を用いた営業が活発化していますが、デジタルの不動産広告はこれまでの運用ルールが当てはまらない場合もあり、意図せず「違反広告」となることもあるかもしれません。具体的な事例をあ挙げ、注意点を紹介します。

編集部レポート「プラスアルファのシェアオフィス」では、新規参入が増加しているシェアオフィス事業について、ユーザーのライフスタイルの変化をとらえ他社との差別化を図っている事業者を取材しました。

試し読みはnoteでも可能です。