不動産ニュース / 調査・統計データ

2022/10/27

住宅探し、賃貸は短期化・売買は長期化傾向

 不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)は27日、「不動産情報サイト利用者意識アンケート」の結果を発表した。同調査は同協議会の加盟不動産情報サイトの利用実態とその推移を把握する目的で2003年から年に1度実施しており、今回が20回目となる。
 調査は22年3月17日~6月14日(90日間)、同協議会のサイト、会員サイト等で行なったオープン型調査。有効回答数は1,388人。

 不動産情報を調べる際に利用したものについて、「スマートフォン」が93.0%(前回調査比1.2ポイント増)、過去最高の回答割合を更新。「PC」は33.9%(同15.4ポイント減)と大幅に低下した。年代別にみると、17年は50歳代・60歳代でPCの割合が高かったものの、今回の調査では両年代ともにスマートフォンが圧倒的に多くなった。

 住まい探しのスタートから契約するまでにかかった期間について聞いたところ、賃貸では「1週間~1ヵ月未満」が40.6%(同4.9ポイント増)、次いで「1~3ヵ月未満」が33.9%(同6.6ポイント減)となった。また、「当日~翌日」6.1%(同2.6ポイント増)、「3日~1週間未満」11.1%(同2.8ポイント増)と、前年よりも短期化する傾向が見られた。
 売買に関しては、「1~3ヵ月」が35.5%(同2.3ポイント増)で最も多かった。2番目に多かったのは「6ヵ月以上」で26.4%(同4.3ポイント増)。6ヵ月以上という回答の割合は直近5年で最も多く、見極めに時間をかけるユーザーが増加傾向にある。

 物件検討時に問い合わせた物件数の平均値は、賃貸が4.5件(同0.5件減)、売買が5.8件(同0.2件減)となった。賃貸・売買ともに「6物件以上」という回答割合が減少。「ユーザーがある程度物件を絞り込んでから問い合わせている実態がうかがえる」(同協議会)とした。

 また、非接触型の接客についての利用意向等を聞くと、「積極的に活用したい」「どちらかというと活用したい」を合わせた回答割合は、賃貸では「IT重説」が43.5%で、売買では「オンライン接客」が38.4%で最も高くなった。一方、「どちらかというと使いたくない」「絶対に使いたくない」の回答比率合計では、賃貸が「オンライン内見」46.1%、売買が「オンライン契約」48.5%。特に売買ではオンライン契約を「絶対に使いたくない」という回答が16.7%と他の項目より突出して高く、売買契約については対面を希望するユーザーの様子がうかがえる。

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